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現世利益
げんぜりやく
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作家
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作品
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【俊寛】 「すると康頼は怒ったぞ。ああ云う大嗔恚を起すようでは、現世利益
はともかくも、後生往生は覚束ないものじゃ。――が、その内に困まった事には、少将もいつか康頼と一しょに、神信心を始めたではないか? それも熊野とか王子とか、由緒のある神を拝むのではない。この島の火山には鎮護のためか、岩殿と云う祠がある。その岩殿へ詣でるのじゃ。――火山と云えば思い出したが、お前はまだ火山を見た事はあるまい?」
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【平将門】 此様な不祥のある度に威を張るのは僧侶巫覡で、扶桑略記だの、日本紀略だの、本朝世紀などを見れば、厭はしいほど現世利益を祈る祈祷が繰返されて、何程
厭はしい宗教状態であるかと思はせられる。
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【源氏物語 夕顔】 ずっと明け方近くなってきた。この家に鶏の声は聞こえないで、現世利益
の御岳教の信心なのか、老人らしい声で、起ったりすわったりして、とても忙しく苦しそうにして祈る声が聞かれた。源氏は身にしむように思って、朝露と同じように短い命を持つ人間が、この世に何の慾を持って祈祷などをするのだろうと聞いているうちに、
「南無当来の導師」
と阿弥陀如来を呼びかけた。
「そら聞いてごらん。現世利益だけが目的じゃなかった」
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【雪の島 熊本利平氏に寄す】 浄瑠璃と説経との根本の区別を言へば、浄瑠璃は現世利益、説経は来世転生を語るものと言へよう。
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【行乞記 山口】 堀行乞、七時から九時まで、そして島地行乞、十時から十二時まで。
花尾八幡宮の社殿で昼休み二時間。
途中、現世利益の御祈祷を頼まれたが
碗曲に断る、そんな事は私の柄にない事だから!
岩の間から雫する水はよいな。
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- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
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Last updated : 2024/06/28