■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
下司下郎
げすげろう
|
作家
|
作品
|
|
【草枕】
芝居気があると人の行為を笑う事がある。うつくしき趣味を貫かんがために、不必要なる犠牲をあえてするの人情に遠きを嗤うのである。自然にうつくしき性格を発揮するの機会を待たずして、無理矢理に自己の趣味観を衒うの愚を笑うのである。真に個中の消息を解し得たるものの嗤うはその意を得ている。趣味の何物たるをも心得ぬ下司下郎の、わが卑しき心根に比較して他を賤しむに至っては許しがたい。
|
|
【藤十郎の恋】
弥五七 さすがは藤十郎様じゃ。なるほどなあ。心得がのうては狂言ができぬとなれば、役者は上は摂政関白から下は下司下郎のはしまで、一度はなって見なければ役者にはなれぬはずじゃ。なるほどなあ。
|
|
【途上】
貧弱な徳利一本、猪口一箇を置いた塗りの剥げた茶餉台の前に、褌一つの真つ裸のまゝ仰向けに寝ころび、骨と皮に痩せ細つた毛臑の上に片つ方の毛臑を載せて、伸びた口髭をグイ/\引つ張り/\詩を考へてゐた狂詩人は、私が問ふと矢にはに跳ね起き顎を前方に突き出し唇を尖らせて、「凡人の子袋から産れたといふことさ。馬の骨とも、牛の骨とも分らん。おいら下司下郎だといふことさ!」
|
|
【梅津只圓翁伝】
「慰みに遣るのなら、ほかの芸を神様に献上しなさい。神様に上ぐる芸は能よりほかにない道理がわからんか。下司下郎のお能は下司下郎だけで芝居小舎ででも
演んなさい。神様の前に持って来る事はならぬ」と頑張って何と云っても聞かない。仲に立った人や宮世話人を手古摺らせた事が毎度であった。
|
- それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
|
Last updated : 2024/06/28