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機嫌気褄
きげんきづま
作家
作品

二葉亭四迷

【浮雲】

「あの婦人おんな裾張蛇すそっぱりじゃ変生へんしょうだろう」ト近辺の者は影人形を使うとか言う。夫婦の間に二人の子がある。姉をおせいと言ッて、その頃はまだ十二のつぼみおとといさみと言ッて、これもまた袖で鼻汁はな湾泊盛わんぱくざかり(これは当今は某校に入舎していて宅には居らぬので)、トいう家内ゆえ、叔母一人のに入ればイザコザは無いが、さて文三には人の機嫌きげん気褄きづまを取るなどという事は出来ぬ。

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佐々木味津三

【旗本退屈男 第四話 京へ上った退屈男】

「江戸の客仁、お騒がせ仕ったな。れッきとした二本差がいわれもなく素町人風情すちょうにんふぜいの下風についてなるものか。恥を忍んで機嫌気褄をとりながら取り巻いていたのも、こやつに 切支丹宗徒きりしたんしゅうとの疑いがあったからのことじゃ。――御無礼仕ったな。千石だろうと二千石だろうと、お気のままに江戸から取りよせて、たんと遊ばっしゃい」

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三遊亭圓朝
鈴木行三校訂編纂

【文七元結】

えゝそれは当ります、へえ有難うござえやす、貧乏世帯じょてえを張ってるもんですから、母親おふくろと一緒に苦労して借金取のとけえ自分で言訳に往って詫ごとをしてくれるんです……へえ、其の代りお役には立ちやすめえから、一々小言を仰しゃって下せえやし、お久、お内儀さんもう仰しゃって下さるからなんだが、店へ出てお客の機嫌気褄きづまの取れる人間じゃアねえが、其の うちにゃア様子も解るだろうから……

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28