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局面打開
きょくめんだかい 行きづまっている情勢や困難な状況を、手を尽くして切り開き、解決の糸口を見つけ出すこと。[学研 四字熟語辞典]
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作家
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作品
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菊池寛 |
【 吉良上野の立場 】 「ところが、世間の者は、くわしい事理は知らずに、ただ敵討というだけで物を見ます。こういう衆愚の力は、恐ろしいものです。その吹く笛で踊る者が出てきます。それに、浅野浪人も、扶持に放れた苦しみが、この頃ようやく身にしみてきましたから、何かしらやりたいのです。仕官も思い通りにならないとすると、局面打開という意味で、何かやり出すにきまっています。彼らは、位置も禄もありませんから、強いのです。何かしてうまく行けば、それが仕官の種になりますし、失敗に終っても元々です。だから、この際、思い切って上杉邸へお引き移りになったらいかがですか」 |
上村松園 |
【 作画について 】 あの絵は大正七年に描いたもので、文展に出品したものであります。 あの焔を描くと、不思議と私の境地もなごやみまして、その次に描いたのが「天女」でした。 これは焔の女と正反対のやさしい天女の天上に舞いのぼる姿ですが――行きづまったときとか、仕事の上でどうにもならなかった時には、思いきってああいう風な、大胆な仕事をするのも、局面打開の一策ともなるのではないでしょうか。あれは今憶い出しても、画中の人物に恐ろしさを感じるのであります。 |
久保栄 |
【 熱情の人 】 ただ創立当時の革新的意義と叛逆的使命とは、その後の活動に期待することができなかったが、これは左団次以下、同劇団の名において結束した俳優が、商業劇場の興行政策に掣肘せられるの余儀なきにいたった結果であって、かつて先生の指導鞭撻を受けた猿之助が、その現在の環境にあってなおかつ、満々たる野心をもって旧劇界の局面打開に努力しつつあるのはもちろん、高島屋一門の「修善寺物語」から「文覚」にいたる松莚戯曲の演技的完成にしても、その功の一半を、自由劇場時代に受けた訓練の賜物として、先生に譲らなければならないと思う。 |
夢野久作 |
【 スランプ 】 この行詰まりを打開する手段といったら普通の場合、まず酒でも飲むことでしょう。又は女を相手に、あばれまわる事でしょう。そうしてところが遺憾なことに、こうした局面打開策は、そうした元気旺盛な、精力の強い人にして初めて出来る事で、何回となく死に損ねた、見かけ倒おしの私には全然不向きな更生法なのです。 ですから私は昨年の十二月から私一流の局面打開策をこころみ初めました。これは今までにも仕事に疲れた時なんかに、よくやって来た事ですが、中学に行っている長男や、私の家に遊びに来ている農村の青年なぞを引っぱって近郷近在の野山を |
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