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恐悦至極
きょうえつしごく
作家
作品

坂本龍馬

【手紙 安政三年九月二十九日 相良屋源之助あて】


二白、御家内へも宜敷御伝声可下候、以上。
一筆啓上仕候。冷気次第に相増し候へ共、(いよいよ)御安全可成目出度奉存候。随而(したがつて)野生儀道中筋無異議江戸に着仕り、築地屋敷に罷在候。乍憚御休意被下度候。陳者出足の節は御懇念被下、又御見事成る御送物被下千万忝き次第に奉存候。早速御礼申上筈の処、失礼に打過ぎ候段、御仁免可下候。定而(さだめて)御国下御静謐恐悦至極と奉存候。先者右御礼迄、早々如此に御座候。
恐惶謹言。
九月二十九日
坂本龍馬
相良屋源之助様
御左右

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夏目漱石

【明暗】

「厭だ事。――由雄だって外へ泊った事なんか、まだ有りゃしないわ」
「いや結構ですよ。御夫婦おそろいで、お堅くっていらっしゃるのは――」
「何よりもって 恐悦至極きょうえつしごく
 先刻さっき聞いた役者の言葉を、小さな声であとへ付け足した継子は、そう云った後で、自分ながらその大胆さにあきれたように、薄赤くなった。叔父はわざと大きな声を出した。
「何ですって」

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森鴎外

【伊沢蘭軒】

 此年文化十四年八月二十五日に、阿部正精まさきよ所謂いはゆる加判の列に入つた。富士川游さんの所蔵の蘭軒随筆二巻がある。これは後明治七年に森枳園きゑんが蘭軒遺藁一巻として印行したものの原本である。此随筆中「洗浴発汗」と云ふくだりを書きさして、蘭軒は突然しもの如く大書した。「今日殿様被蒙仰御老中恐悦至極なり。文化十四年八月二十五日記。」

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直木三十五

【南国太平記】

 斉興は、片脚を、蒲団の下から投げ出して、唾を塗った。将曹が
「お睦まじき体を拝し、臣等、恐悦至極に存じ奉ります」
「将曹も、ちょくちょく、毛をむしられるてのう」

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佐藤垢石

【にらみ鯛】

『恐れ乍ら、書取を以て奉申上候。益々御機嫌よく御座遊ばさるべく、恐悦至極に奉存候。然らば、過日一寸奉申上置候御膳酒味として、極内々にて申し候に付恐れ乍ら持たせ奉指上候。私共にも下され兼ね候位之御風味にて、実に恐入候御事に奉存候。其余すべて御膳辺右に准じ候。御模様哉に相伺ひ申候。尚、恐れ乍ら御賢慮あらせられ候やう奉申上候事』

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佐々木味津三

【旗本退屈男 第五話 三河に現れた退屈男】

「おう、薩州か。一別以来であった喃」
「ははっ――、いつもながら麗しき御尊顔を拝し奉り、島津修理、恐悦至極に存じまする」
「左様かな。そちが一向に姿を見せぬのでな。一度会いたいと思うていたが、身も昔ながらにうるわしいかな」

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三遊亭圓朝
鈴木行三校訂・編纂

【菊模様皿山奇談】

一簡いっかん奉啓上候けいじょうそうろう余寒よかん未難去候得共いまださりがたくそうらえども益々御壮健 恐悦至極きょうえつしごく奉存候ぞんじそうろう然者しかれば当屋敷御上おかみ始め重役の銘々少しも異状かわり無之これなく御安意可被下候ごあんいくださるべくそうろうついては昨年九月只今思いだし候ても誠に御気の毒に心得候御尊父を切害せつがい致し候者は春部梅三郎と若江とこれ/\にて目下鴻ノ巣の宿屋にひそよし確かに聞込み候間早々の者を討果うちはたされ候えば親のあだを討たれ候かどを以て御帰参相叶あいかない候様共に尽力可仕候じんりょくつかまつるべくそうろう右の者早々御取押おんとりおさえ有って可然候しかるべくそろ云々しか/\

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夢野久作

【鼻の表現】

 彼等の偉大なものになると、泰平の世に何十万石の知行とか何万両の財産とかを手に入れるため、十数年もしくは数十年の間忠実無二の性格を鼻の頭に輝かしつつ明かし暮らす事が出来るのであります。明日こそ毒殺してくれようという当の相手の主人の前に出て、「恐悦至極」の表現を鼻の頭に捧げ奉る事が出来るのであります。

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海野十三

【すり替え怪画 烏啼天駆シリーズ・5】

 天門堂主人は、例の如くちぐはぐな恰好で伯爵の書斎へはいって来た。羽織袴はおりはかまといういでたちながら、口髭と丸く刈りこんだ頤髯あごひげを頤の下に蓄え、頭はきちんとポマードで固めて、茶色の眼鏡をかけている。
「これは、御前ごぜん。御機嫌にわたせられ、 恐悦至極きょうえつしごくに存じます、はい」
 直角以上に腰を曲げて見せる。

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Last updated : 2024/06/28