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狂言綺語
きょうげんきご
きょうげんきぎょ
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作家
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作品
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【女房文学から隠者文学へ 後期王朝文学史】
此二派のけぢめの朧ろになつたのは、平安中期の末頃と見てよかろう。其頃出た恵心僧都は、これを狂言綺語として
却けた。僧房の無聊を紛す贈答の歌が、心やすだてのからかひや、おどけに傾くのは、ありうちの事である。
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【大菩薩峠 椰子林の巻】
老尼は、われと気を鎮めてみたが、魔障わが精進をさまたぐるか、と言って躍起となる意気もないようであります。というのは、この老尼は修行のために、ここに静処を求めたのではなく、狂言綺語の閑居を楽しまんとする人であったからでしょう。様こそ法体にこしらえてはいるが、これも仏道精進のためというよりは、世間体をのがるるには、この様が最も許されやすいという身勝手から出でたもので、要するに趣味の人であって、修道の人でないからでしょう。
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【大菩薩峠 みちりやの巻】
大衆というのは「坊さん仲間」ということで、よくそれ、太平記などに一山の大衆とあるが、大衆が芝居をやるというのは解せねえ、坊さんが出て芝居をやるというのはわからねえ、いかに物好きな坊さんだって、芝居小屋を借りて、坊主頭を振り立てて踊ろうというほどの豪傑はなかろう。第一、それでは寺法が許すまい。狂言綺語といって、文字のあやでさえもよしとはしない仏弟子が、進んで芝居をやり出そうとは思われぬ。してみると、これはつまり、坊さん役のたんと出る芝居だろう。
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【仇討たれ戯作】
敵討物の傍若無人の横行に業を煮やしたことが動機となってやりだしたことだから同じようなものではもとより面白くないと思った。あまりに人死にが多く全篇血をもって覆われて荒唐無稽をきわめているのが、いくら狂言綺語とはいえ人心を
害うものだという建前に発しているので、自分は一つ、一人も人が死なず一滴も血をこぼさない敵討物を書いて一世を驚倒させてやろうと考えた。そして練り上げてできた一つの筋に、「敵討記乎汝」の題を得た時、六樹園は得意満面で独りで大笑いに笑った。
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Last updated : 2024/06/28