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傲慢無礼
ごうまんぶれい
作家
作品

坂口安吾

【海の霧】

 昔は僕は、午後の日和に、見送りの人波に紛れてコソコソと船に乗り込んだ、僕は豪奢な社交に酔つて、部屋の片隅に佇んだり、ある時高い人気ない場所に、遠く海へ撒かれてゆく僕の潤んだ哀愁を眺めたりした。僕は今、豪然として船に乗り込む、サロンの丁度中程の、僕は豪華な肱掛椅子に腰を埋めて、部屋の主人であるやうな傲慢無礼な様をしながら、銅羅の鳴るまで 身動みじろぎもしない。一人の旅人を取り囲んだ見送人の組組が、一ツ又一ツ僕の鼻先を往来し、稀には僕の肩のあたりに暫く群れて動かずに、ややあつて去る一団もあつた。

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岸田國士

【美談附近】

 校長先生の声は、時々北風にあふられて聞えなくなる。しかし、生徒たちには、話の本筋はよくわかつた。米、英は憎んでも余りある日本の敵である。われら神州に生れ、正義の剣を抜いて、今や、傲慢無礼なる彼等米、英人をこの地球から追ひ払はうとしてゐるのである。由来、アングロサクソンは、鬼畜の如く、悪魔の如く、時には慇懃、紳士の仮面を被つてわれに近づき、時には海賊ギャングの正体を現はして、わが周辺を脅かす。

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岡本綺堂

【中国怪奇小説集 閲微草堂筆記(清)】

 鄭成功はつとめて四方の豪傑を招いている際であったので、礼を厚うして彼を欵待かんたいしたが、日を経るにしたがって彼はだんだんに増長して、 傲慢無礼ごうまんぶれいの振舞いがたびかさなるので、鄭成功もしまいには堪えられなくなって来た。かつかれは清国の間牒かんちょうであるという疑いも生じて来たので、いっそ彼を殺してしまおうと思ったが、前にもいう通り、彼は武芸に達している上に、一種の不死身ふじみのような妖僧であるので、迂闊に手を出すことを躊躇ちゅうちょしていると、その大将の劉国軒りゅうこくけんが言った。

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中里介山

【大菩薩峠 恐山の巻】

 その壁画の前へ立つと、今まで逍遥気分でながめ廻っていた女客が、吸い寄せられたように凝立ぎょうりつして、この大床の金碧燦爛こんぺきさんらんたる壁画を見つめてしまいました。
 熱心と言えば熱心と言えないことはないが、傲慢無礼とすれば、いよいよ傲慢無礼な態度で眺めている。
 憎むべしと言ってしまえばそれまでだが、この憎むべき女性が、甲斐かいの国の有野村の伊太夫の娘、暴女王として、いま胆吹王国の主となろうとしているお銀様その人だと見て取ると、この傲慢無礼のほどにもまた、相当の理解を要することがわかる。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
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Last updated : 2024/06/28