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刻苦勉励
こっくべんれい |
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作家
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作品
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泉鏡花 |
【多神教】
神職 これは、はや、恐れながら、
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内藤鳴雪 |
【鳴雪自叙伝】
子規氏の死んだのは三十六歳であったが、俳句その他の事業は病気に罹って後の仕事で、即ち病苦中の産物である。そうしてその見識や文才や刻苦勉励の事実は多くの人の尊敬を得て、誰れからも侮蔑や悪言を受けなかった。尤も陰では異説を唱える者もあったろうが、正面では氏を攻撃する者はまずなかったように思われる。
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田山録弥 |
【三月の創作】
もつと詳しく鮮かに書いてこそ、そこに芸術らしい感じが出て来るので、ああいふ風につかんで書いては、楽には楽かも知れないが、折角の事実から何処かに芸術が逃げて行つてしまひはしないか。あれを、『ある男の話』程度のものを、もう一度何うかして、渾然としたものに、またはこの宇宙の空間に単にそれだけで独立して浮んでゐるやうなものにしたいと思へばこそ、我々芸術を旨とするものは、刻苦勉励してゐるのではないか。毛彫のやうに他から見ては馬鹿々々しく思はれるやうな、こまかい骨の折れる境にも努力精進して行つてゐるのではないか。しかし、俺はさうでないといふのなら、これは何うも致し方はないが――。
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丘浅次郎 |
【人道の正体】
さらに蟻、蜂等のごときいわゆる社会的昆虫の行為を見ると、「蟻道」または「蜂道」の進んでいることは実に驚くべきほどで、働き蟻や働き蜂が終日休まず骨を折って働いていることは、一として他を利するためならざるはない。自分一個のためならば少量の食物で事が足りるのであるから、かく朝から晩まで刻苦勉励するにはおよばぬはずである。しかるにかく終日食物を探しまわり、一生懸命にこれを巣に運ぶのは全く同じ巣の内にいる同僚および幼児を養わんがためで、その熱心なることはとうてい養育院の掛り員が義務的に世話をしているのとは同日の論でない。
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岡本かの子 |
【仏教人生読本】 こういう祖先伝来の便宜というものは、誠に長い間の因果関係によって時間的に縦に組立てられた結果であって、その因縁のなかった人には当然得られない便宜であります。しかし、これらの便宜を持たない人は、何も持たないということが「因」となって、今度は四方から「縁」を吸収して、横に「果」を拡大して行くのです。刻苦勉励によって鈍い直覚力を磨き上げ、なおこれを補うのに、学び得た知識と伎倆を以てするのです。弱い体質もまた、訓練養生によって強壮に向わせることも出来ますし、常に心を配ってその保全を図ればよろしい。いわんや両親から伝染した病気などは医療によって容易に除けましょう。
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