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金輪奈落
こんりんならく
作家
作品

幸田露伴

【風流仏】

元の通りに縛れとはなさけなし、鬼と見て我を御頼おたのみか、 金輪こんりん 奈落ならく其様そのような義は御免こうむると、心清き男の強く云うをお辰聞ながら、櫛を手にして見れば、ても美しくほりほったり、あつさわずか一分いちぶに足らず、

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斎藤緑雨

【かくれんぼ】

往時権現様得意の逃支度冗談ではござりませぬとその夜冬吉が 金輪奈落こんりんならくの底尽きぬ腹立ちただいまと小露が座敷戻りの挨拶あいさつ長坂橋ちょうはんきょう張飛ちょうひ睨んだばかりの勢いに小露は顫え上りそれから明けても三国割拠お互いに気まずく笑い声はお隣のおばさんにも下し賜わらず

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泉鏡花

【陽炎座】

 鼓草たんぽぽの花の散るように、娘の身体からだは幻に消えても、その黒髪は、金輪こんりん奈落、長く深く残って朽ちぬ。 百年ももとせ千歳ちとせせず、枯れず、次第に伸びて艶を増す。その髪千筋一筋ずつ、けものが食えば野の草から、鳥がめば峰の花から、同じお稲の、同じ姿かたちとなって、一人ずつ世に生れて、また同一おなじ年、同一おなじ月日に、親兄弟、家眷親属、おのが身勝手な利慾りよくのために、恋をせかれ、なさけを破られ、縁をられて、同一おなじ思いで、狂死くるいじにするわいの。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28