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虎視眈眈/虎視眈々
こしたんたん |
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作家
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作品
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織田作之助 |
【青春の逆説】
ところが、銀行や商事会社なら知らず、新聞社では慇懃な態度はあまり必要とされないのである。少くとも外勤の社会部の記者には必要ではない。もっとも、社内にあって良い地位を虎視眈眈とねらっている連中ならば、たとえば編輯長の前ではあくまで慇懃であってもらいたいものだが、しかし先ず新参の見習記者には用のない話だ。面会に来て、どんな頭の下げ方をするだろうかなど、編輯長の頭には全然なかった。
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横光利一 |
【旅愁】
「お堂の中を分らんように、お祈りしてるようなふりをして、やっと三枚とったことがあるが、何しろ暗い上に十二に絞って、四十秒の手持ちだからみな駄目さ。裏門からは婆さん十五年も門番をしていて、一度もまだ這入ったことがないのだそうな。恐らく一人も這入ったものはいないだろうと、婆さんは云うんだがね。そこを何んとかして一つと、虎視眈眈としてるんだ。」
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小熊秀雄 |
【小熊秀雄全集-4 詩集(3)小熊秀雄詩集1】
友よ、我々はこれらの批評家や悠々として信ずるところの 作品を書き流さう、 |
太宰治 |
【チャンス】
かくの如く、心に色慾の無い時には、「きっかけ」も「もののはずみ」も |
坂口安吾 |
【酒のあとさき】
日本橋にウヰンザアといふ芸術家相手の洋酒屋ができて、そこの女給であつたが、店内装飾は青山二郎で、牧野信一、小林秀雄、中島健蔵、河上徹太郎、かう顔ぶれを思ひだすと、これは当時の私の文学グループで、春陽堂から「文科」といふ同人雑誌をだしてゐた、結局その同人だけになつてしまふが、そのほか中原中也と知つたのがこの店であつた。直木三十五が来てゐた。あの当時の文士は一城をまもつて虎視眈々、知らない同業者には顔もふりむけないから、誰が来てゐたかあとは知らない。
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中島敦 |
【弟子】
晋の力を借りて衛の西部に |
谷譲次 |
【踊る地平線 血と砂の接吻】
燃える流血・燃える発汗・燃える頬・燃える旗――わあっ! 血だ、血だ! ぷくぷくと黒い血が |
国枝史郎 |
【前記天満焼】
北からはロシアが北海道をうかがい、西からはイギリスが支那を犯し、 |
岸田國士 |
【日本人とは? ――宛名のない手紙――】
無礼講と云ひ、傍若無人と云ひ、お山の大将といふが如き世界への素朴なわれわれの憧憬は、この悲しき習性が現実世界の厳しい抵抗に遇つて少しも怯まず、虎視眈々として隙をねらつてゐる証拠である。
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宮本百合子 |
【私たちの建設】
政府は不手際な強制供出方法によって供出を拒んだ農民は投獄されなければならない規定までこしらえた。都市消費者が、供出しない農民を怨み、窮した揚句に都市内が騒がしくでもなるとしたら、どういう結果になるだろうか。その動揺こそ、今は表面から姿をかくしながら、虎視眈々と機会をうかがっている旧軍閥、反動者のつかむところとなる。「鎮圧しなければならない」口実を、人民自ら呈供するほど、今日の日本の民衆は無智であるだろうか。
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海野十三 |
【海底大陸】
そしてロケットを大西洋の海底につけたのである。それは海底超人の生活力からいって、海底であることを必要条件としたからだ。そして海底超人はクイーン・メリー号をねらって、ここに人類との初交渉をおこなうことになったのである。だから海底超人の母国は、この宇宙に一つの遊星となって、いまも |
中里介山 |
【大菩薩峠 新月の巻】
つまり、 |
吉川英治 |
【三国志 望蜀の巻】
その後も、蜀の文武官は、劉璋に諫めること度々であった。「玄徳に二心はないかもしれません。しかし玄徳の幕下は皆、この蜀に 劉璋は依然、うなずかない。 |
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