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甲論乙駁
こうろんおつばく |
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作家
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作品
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正岡子規 |
【墨汁一滴】
この事世に誤り伝へられ鉄幹子規 |
坂口安吾 |
【山の貴婦人】
村の評判はもう大変であつた。偽物だといふ者もあれば、まさかと打ち消す人々も多い。威厳があるといふ人もある。甲論乙駁。思ひ案じて私の表情をうかゞふ人も多かつた。私はスフィンクスの無言と微笑をたゝえて、その間にゆう玄な生活をしたことはいふまでもない。
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喜田貞吉 |
【法隆寺再建非再建論の回顧】
その論鋒が甚だ鋭利にして、文辞辛辣を極めたものであったが為か、図らずも当時の学界に一大センセーションを捲き起し、爾後数ヶ月間は甲論乙駁、盛んに雑誌の紙面を賑わしたものであった。
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岡本かの子 |
【小町の芍薬】
次に典拠になる考証を調べた。古来、名だたる学者が甲論乙駁して主張は数説に |
木村小舟 |
【太陽系統の滅亡】
新世界建設同盟会員は、今や甲論乙駁に、貴重の時間を空費して、何らの希望を認むる能わず、ただ人々の神経が、殆ど沸騰点に上ったに過ぎぬ時その時、大天文台より急報じたる非常信号は、そも何事なるか、満堂千万の聴衆は、等しくその瞳をここに集め、ともに耳を傾けたまま、また一言を発する者すら無かったのである。
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牧野信一 |
【月あかり】
私は、決して喩へではなしに鯰の料理は見ても吐気を催すのだ。私は、ぐでりんを外へ呼びたいと思ひ、水へ飛び込むときのやうに大きな息を吸ひ込んで悪臭を防ぎながら入口の扉をあけた。見ると連中は大鍋を突きながら、消防小屋の移転問題に甲論乙駁の真最中だつた。
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牧逸馬 |
【戦雲を駆る女怪】
こいつを死の門に送り込むには、十分すぎるほど十分な証拠を必要とする。さもないと、あちこちの大 |
岸田國士 |
【あるニュウ・フェイスへの手紙】
たしか、ポルト・サン・マルタン劇場であったと思いますが、招待日の廊下は、まさに株式取引所を思わせるような騒々しさで、甲論乙駁、感嘆と憤慨との入り交る、興奮のルツボと化したそうです。
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小金井喜美子 |
【鴎外の思い出】
「誰とも知らぬ二、三の人と出逢って、ここに立寄ったが、医道について論ずるのに、 |
小熊秀雄 |
【小熊秀雄全集-15- 小説】
東邦宗徒連鎖聯盟会議が開かれた、席上高齢者で且つ人格者をもつて自他共にゆるされてゐる宮川権左ヱ門氏の提案『犬は何故片足をもちあげて小便をするか、これが防止の案』は当日の会議で議題として最も宗教家の議論の中心点となり甲論乙駁賑やかであつた。
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