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桑原桑原
くわばらくわばら
作家
作品

斎藤茂吉

【雷談義】

 雷はああいふ鋭い音をたてるから人は本能的に雷を恐れる。雷撃を直接受けたことが無くとも雷を畏怖するのは、恐らく古い世界からの遺伝で不意識に畏怖するのであらう。それがひどくなると、武道伝来記に出て来る乙見滝之進のやうな、雷の畏怖から悲劇にまで発展することがあり、
『滝之進日来雷公にこはがる事人にすぐれたれば、このひびきに動顛どうてんして関内まづ待つてくれよと、半分頭りかけしを周章あわて立さはぎ天井の板の厚き所はないかと逃廻り脱捨し単羽織ひとへばおりの有程引かぶり、桑原桑原と身を縮めかた隅に 倒臥たふれふしたるをかしさ』

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宮本百合子

【錦木】

「お前さんはここに居る事だから知りなさるまいがこの頃常盤の君はお腹の工合が変でネ、そのこんど生れる嬰児ヤヤサマをおっつけられると困るのであの御兄弟もこのごろはいたちの道切りと云うわけなので、おっつける人を今から一生懸命にあさっておいでになると云うことだ、いやはや恐ろしいことだ、桑原桑原
と云って居るのが部屋が浅いので光君の耳まできこえた。

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南方熊楠

【十二支考 虎に関する史話と伝説民俗】

彼処では叩き合い此処では打ち合い踊り合い……打ちめぐ打ち破る踏み砕く、めりめりひやりと鳴る音にそりゃ地震よ雷よ、世直し桑原桑原と、我先にと逃げ様に

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28