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真一文字
まいちもんじ |
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作家
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作品
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夏目漱石 |
【吾輩は猫である】
唇が真黒になったと見ていると、今度はその下へちょいと丸をかいた。丸の中へ点を二つうって眼をつける。真中へ小鼻の開いた鼻をかいて、真一文字に口を横へ引張った、これでは文章でも俳句でもない。主人も自分で |
夏目漱石 |
【虞美人草】
甲野さんは |
芥川龍之介 |
【犬と笛】
その |
芥川龍之介 |
【奉教人の死】
それより先に「しめおん」は、さかまく火の嵐の中へ、「ろおれんぞ」を救はうず一念から、真一文字に躍りこんだに由つて、翁の声は |
寺田寅彦 |
【からすうりの花と蛾】
これもおそらく蛾が一種の光度計を所有しているためであろうが、それにしても何町何番地のどの家のどの部分にからすうりの花が咲いているということを、前からちゃんと承知しており、またそこまでの通路をあらかじめすっかり研究しておいたかのように真一文字に飛んで来るのである。
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有島武郎 |
【生まれいずる悩み】
朝から風もなく晴れ渡った午後なぞに波打ちぎわに出て見ると、やや緑色を帯びた青空のはるか遠くの地平線高く、 |
直木三十五 |
【南国太平記】
益満は、じりじり浪人を追いつめた。浪人は、蒼白になっていた。益満は、片手で、刀を真一文字に突き出して、道の真中まで出ると、自分の投げつけた煙管を左手に拾い上げた。
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徳冨蘆花 |
【小説 不如帰】
しこうしてその平均を求むるに、 |
泉鏡花 |
【小春の狐】
私はちょっかいを出すように、 |
横光利一 |
【夜の靴 ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師)】
今も私は久左衛門の来ない間にと、家をぬけ出て、醤油をとりに駅の方へ、またいつものその道を歩いた。半里、平面ばかりで家一つない真一文字の道だ。どういうものか、真っ直ぐな道というものは、物を考えるより仕様のない退屈なものである。
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与謝野晶子 |
【晶子詩篇全集拾遺】
急ぐ女の一むれ、青白き雪の上を 真一文字に北へ向き、 風に逆ふ髪は 後ろに靡きて 大馬の 折からの日光を受けて |
正岡容 |
【小説 円朝】
奴凧のように頓狂に両袖丸めて圓太郎は、真一文字にバタバタ座敷を駈け抜けていった。
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黒島傳治 |
【武装せる市街】
「こゝは、 |
中里介山 |
【大菩薩峠 無明の巻】
まもなく、この邸の裏門から「これこれ、どこへ行く」 |
林不忘 |
【丹下左膳 こけ猿の巻】
「いや、その黒焦げの死骸が、源三郎様でなければよいがと、いろいろ調べたり、また丹波らの行動がいかにも不審なので、そこここ近処をたずねたりいたし、心ならずも夜まで時をすごして、とにかく、当上屋敷へ真一文字に飛んでまいったわけ……」
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海野十三 |
【火星兵団】
怪人丸木の命令一下、間もなく真暗な宇宙において、すさまじい惨劇が起った。ピート大尉のロケットが、白いガスを吐きながら、真一文字に、ぐんぐんと進んでいくところは、まことに勇ましいものがあったが、そのうち、後から、異様な形をした大きな宇宙艇が現れた。それはもちろん火星兵団の宇宙艇であった。
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