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満目蕭条
まんもくしょうじょう
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作家
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作品
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【踊る地平線 踊る地平線】
つぎの日、並木のまばらな田舎路をドライヴして馬家溝に横川、沖ほか四烈士の墓を見た。荒原の真ん中に高い記念碑が建っている。屍体を発掘したのは碑へ向って右横、すこし背後へまわった小高い地点で、日本から横川氏の弟が来たとき、ハルビンにいた日本人医師が多分このへんに埋めてあるはずだとそこを掘ったところが、はたして二つの死骸がかなり綺麗に扱われて葬ってあったのを発見したのだそうだ。射殺されたのは碑のうらで、当時はここに露軍の砲塁があったという。私は、両氏が眼隠しを拒絶して弾丸の前に立ったであろうあたりを見まわした。満目
蕭条
たる平野に雑草の花が揺れて、雲の往来が早い。陽が照ったり影ったりして、枯木のような粗林のむこうに土民の家が傾き、赤土に烏が下りていた。
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【泉】
「山へは何時いらしつたの?」
と、彼女は静かに訊ねた。
「えゝと、二度行つたんですが、最初は、この月はじめでした。二度目の時は、あそこから峠を越えて、軽井沢の方を廻つて来ましたよ。もう木の葉がすつかり落ちて、満目蕭条といふ眺めでしたけれども、いゝお天気で……」
「あら、ずるいわ……」
「曾根の青年諸君が二人、峠まで道案内をしてくれました」
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【三国志 草莽の巻】
冬は近づく。
泗水の流れはまだ凍るほどにも至らないが、草木は枯れつくし、満目
蕭条
として、寒烈肌身に沁みてくる。
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Last updated : 2024/06/28