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明眸皓歯
めいぼうこうし |
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作家
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作品
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田山花袋 |
【ある僧の奇蹟】
山海の珍味を尽し、美を尽し、善を尽し、出(いづ)るに自動車あり、居(を)るに明眸皓歯(めいぼうかうし)あり、面白い書籍あり、心を蕩(とろ)かす賭博(とばく)あり、飽食し、暖衣し、富貴あり、名誉あり、一の他の不満不平あるなくして、それでも猶(な)ほ魂に満されざる声を聞くのは何の故か。かうしたことも亦苦行の一つであるからではないか。
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太宰治 |
【竹青 ――新曲聊斎志異――】
「別来、恙(つつが)無きや。」振り向いて見ると、月光を浴びて明眸皓歯(めいぼうこうし)、二十(はたち)ばかりの麗人がにっこり笑っている。 |
堀口九萬一 |
【東西ほくろ考】
然るに西洋では、是に反して、表情を主とし、表情が欠けてゐては美人でないとしてあるのである。だから西洋の美人の形容詞には、東西共通の、沈魚落雁、閉月羞花とか、花顔柳腰明眸皓歯とかといふ美人に共通の資格の外に、「動」といふものが美人の美人たる資格の内に含まれてゐるのである。
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長谷川時雨 |
【明治美人伝】
ここに燦(さん)として輝くのは、旭日(あさひ)に映る白菊の、清香芳(かん)ばしき明治大帝の皇后宮、美子(はるこ)陛下のあれせられたことである。陛下は稀(まれ)に見る美人でおわしました。明眸皓歯(めいぼうこうし)とはまさにこの君の御事と思わせられた。いみじき御才学は、包ませられても、御詠出の御歌によって洩(も)れ承(うけたま)わる事が出来た。 |
佐々木味津三 |
【右門捕物帖 血染めの手形】
竹しらべひとつ吹けないくせに、もういっぱしの虚無僧になったつもりで、ことごとく大喜びでしたが、右門はむろんむっつりと唖(おし)でした。隠してしまうには惜しいくらいな明眸皓歯(めいぼうこうし)のりりしい男まえを深々と天蓋におおって、間道を今度こそは板橋口へ一刻を争うように足を早めました。
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