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明哲保身
めいてつほしん
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作家
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作品
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【弟子】
そう言われれば一応はそんな気がして来るが、やはり釈然としない所がある。身を殺して仁を成すべきことを言いながら、その一方、どこかしら明哲保身を最上智と考える傾向が、時々師の言説の中に感じられる。それがどうも気になるのだ。他の弟子達がこれを一向に感じないのは、明哲保身主義が彼等に本能として、くっついているからだ。それをすべての根柢とした上での・仁であり義でなければ、彼等には危くて仕方が無いに違いない。
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【大菩薩峠 恐山の巻】
そこへ行くと、我輩はむしろ敵ながら近藤の蛮勇をとるよ。近藤や土方は、討死のできる奴だが、勝や山岡を見てい給え、明哲保身とかなんとかで、うまく危ないところを切り抜けて、末始終は安全を計る輩だから見てい給え、我輩は、勝や山岡流の智勇よりは、近藤土方流の愚勇を取るよ
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Last updated : 2024/06/28