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面張牛皮
めんちょうぎゅうひ 鉄面皮なこと。あつかましいこと。また、そのさま。(精選版 日本国語大辞典) |
作家
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作品
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作者未詳
成立は鎌倉中期か。
『平家物語』の異本の一つとされる。
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【源平盛衰記(げんぺいせいすいき/げんぺいじょうすいき)】
巻第十八(そ巻)「
文覚
頼朝
に
謀反
を
勧
むる事」より
かの
文覚
は、
渡辺党
に遠藤
左近将監
盛光
が一男
上西門院
の北面の
下﨟
なり。その母いまだ子なし。夫妻共に家の絶えなん事を嘆きて、
長谷寺
の観音に詣でて七箇日祈り申しければ、左の袖に
鳶
の
羽
を賜はると夢に見て、懐妊して
儲
たる子なり。父は六十一、母は四十三にて生まれたる一男なり。母は難産して
死
ぬ。父
赤子
を抱きて嘆きける程に、事の縁ありける上、
便宜
の
方人
にもと思ひて、
丹波
国
保津庄
の
下司
春木
二郎入道
道善
というふ者これを養ひけるが、三歳の時父盛光も死にけり。
堅固
の
孤子
のなりけれども、
乳
の中より手馴れたれば、さすが捨て難うして道善
育
みけり。
面張牛皮
の
童
にて、心しぶとく
声高
にして、親の教訓をも聞かず、人の
制止事
をも用ひず、庄内の童を催し従へて、野山を走り、
田畠
を損じ、馬牛を打ち張り、目に余りたる
不用仁
なりければ、上下
如何
せんと持ち
酔
ひたり。十三になりける年、一門に遠藤三郎瀧口
遠光
といふ者呼寄せて元服せさせて
烏帽子子
とす。
底本:水戸彰考館「参考源平盛衰記」
(歴史的仮名遣いのまま、平仮名混じりとした)
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Last updated : 2024/06/28