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未来永劫
みらいえいごう
作家
作品

石川啄木

【初めて見たる小樽】

善悪にかかわらず日本一と名のつくのが、すでに男らしいことではないか。かつ他日この悪道路が改善せられて市街が整頓(せいとん)するとともに、他の不必要な整頓――階級とか習慣とかいう死法則まで整頓するのかと思えば、予は一年に十足二十足の下駄をよけいに買わねばならぬとしても、未来永劫(みらいえいごう)小樽の道路が日本一であってもらいたい。

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坂口安吾

【思想なき眼 ――「危険な関係」に寄せて――】

 ラクロやラディゲの人間は十八世紀でもなく二十世紀でもない。ギリシャの昔から、未来永劫に至る人間で、ラスコリニコフが十九世紀乃至二十世紀にしか生息し得ないであらうことに比べて、現世的な活力は謙虚であつても、その人間的実在は一つの絶対を道破してゐるものなのである。

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平林初之輔

【政治的価値と芸術的価値 マルクス主義文学理論の再吟】

文芸作品の評価といふやうな問題については、無論私たちはまだ「原理はもうできあがつた。あとはその応用のみである」といふ風な完全な法典を現在与へられてをらぬし、また未来永劫さういふものゝ与へられる気遣ひはないであらう。それは単に、すぐれたマルクス主義者には、もつとほかに重大な仕事があるからといふ理由からばかりではなくて、問題の性質上与へられ得ないのである。

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寺田寅彦

【歳時記新註】

すると昼間せっかく太陽から貰った温熱の大部分は人の知らぬ間に音もなく地面から抜け出して虚空へ逃げて行く。一秒時間に十八万六千マイルという驚くべき速度で逃げ出すと、もう未来永劫再び我が地球へは帰って来ぬ。良く晴れた夜には地面は赤裸で天体の寒さに曝されるようなものだから余計によく冷える。

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水野仙子

【散歩】

一つ間違つてすねだしたら最後、石のやうに冷たく固くなつてしまふ悪い癖――その呪はしい一面の性質が、一体この女の何処に潜んでるんだらうと、つく/″\不思議になつて眺められるほど――いや、そんなことはもう未来永劫忘れてしまつたやうに、今夜の妻のそぶりは、馬鹿に可愛らしかつた。

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浜尾四郎

【殺された天一坊】

あの子が痛みに堪え難(かね)て泣き出した時、私ももとより泣きたかったのでございます。けれども一時の痛みが何でございましょう、私が手を放せばあの子は未来永劫私の許には参らないのでございます。

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内村鑑三

【聖書の読方 来世を背景として読むべし】

柔和なる者(蹂躪(ふみつけ)らるる者の意)は却て地の所有者となる、神を見るの特権あり、清き者は此特権に与かるを得云々、言辞(ことば)は至て簡短である、然れども未来永劫を透視する全能者の言辞として無上に貴くある、故に単に垂訓として読むべき者ではない、予言として玩味すべき者である。

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佐藤垢石

【岩魚】

「ところでね賢彌、一人生まれて一人失うという歴史では、石坂家は未来永劫家族は増えませんね。ですからね、今度お前が嫁さんを貰うとき、一度に三人お嫁さんを迎えてくれないか。そして、一度に三人子供を生んでくれないものかね、ははは」

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太宰治

【創生記】

若きいのち破るとも孤城、まもり抜きますとバイロン卿に誓った掟(おきて)、苦しき手錠、重い鉄鎖、いま豁然(かつぜん)一笑、投げ捨てた。豚に真珠、豚に真珠、未来永劫、ほう、真珠だったのか、おれは嘲って、恥かしい、など素直にわが過失みとめての謝罪どころか、おれは先(せん)から知っていたねえ、

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菊池寛

【恩讐の彼方に】

「重ね重ねの悪業を重ねた汝じゃから、有司の手によって身を梟木(きょうぼく)に晒され、現在の報いを自ら受くるのも一法じゃが、それでは未来永劫、焦熱地獄の苦艱(くげん)を受けておらねばならぬぞよ。それよりも、仏道に帰依(きえ)し、衆生済度(しゅじょうさいど)のために、身命を捨てて人々を救うと共に、汝自身を救うのが肝心じゃ」と、教化した。

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田中英光

【さようなら】

例の神を涜した為、未来永劫(えいごう)にわたり幽霊船の船長として憩いの許されぬ“さまよえる和蘭人(フライング・ダッジマン)”でさえ、女性の無償の愛が得られれば許されるという中世紀伝説があるのだ。

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石原莞爾

【最終戦争論・戦争史大観】

その仏様には支配の年代があるのです。例えば地球では今は、お釈迦様の時代です。しかしお釈迦様は未来永劫この世界を支配するのではありません。

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国枝史郎

【南蛮秘話森右近丸】

 それを唐寺のオルガンチノ僧正が、唐寺へ引取り介抱し、その間吉利支丹宗旨なるものの、邪宗でないことを説明したので、弁才坊は翻然悟り、黄金の在場所を未来永劫、他人に知らせないようにしたのであった。

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中里介山

【大菩薩峠 年魚市の巻】

杉を植えたり、雑木を植えたりしておけば、ちょっとの間には目に見える儲(もう)けはないとしても、何十年、何百年の間に、植えかえ植えかえすれば、その利益はのべにしてみると大したものだ、見たところも、山は山らしい厚味があって、土地の人情ともすっかり合った風景になるのだが、ああして石灰山を売り飛ばしてしまっては、一時のかす儲けばかりで、未来永劫に廃(すた)れ山になってしまう。

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Last updated : 2024/06/28