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問答無益
もんどうむえき もんどうむうやく |
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作家
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作品
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菊池寛 |
【仇討禁止令】
「何が順逆じゃ。そういう言い分は、薩長土などが私利を計るときに使う言葉じゃ。徳川将軍家より、四国の探題として大録を頂いている当藩が、将軍家が危急の場合に一働きしないで、何とするか。もはや問答無益じゃ。この頼母の申すことに御同意の方々は、両手を挙げて下され。よろしいか、両手をお挙げ下さるのじゃ」
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直木三十五 |
【南国太平記】
「戻れ、戻れっ」若者の背後の人々が 「問答無益(むやく)」 と、叫んだ。 山内が 「問答無益っ、斬れっ」 と、叫んだ。浪人の大半が、刀を抜いた。一人が、槍を構えた。二人は、歩みを止めて、ぴたりと背中合せになった。 |
国枝史郎 |
【弓道中祖伝】
「やあ汝出過者め、無縁とあらば事を好まず、穏しく控えて居ればよいに、このあばら組に楯衝いて、箭を射かけるとは命知らずめ、問答無益、出た杭は打ち、遮る雑草は刈取らねばならぬ! さあ方々おかえりなされ! 弓勢は確かに凄じくはござるが、狙いは未熟で恐るるところはござらぬ。冑の前立をかつかつ射落とし、眉間を外した技倆(うで)で知れる!」
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佐々木味津三 |
【旗本退屈男 第十話 幽霊を買った退屈男】
「わはは。古手の威(おど)し申されたな。問答無益じゃ。御存じないとあらば屋探し致して心中者の幽霊買って帰りましょうぞ。近侍の者共遠慮は要らぬ。案内せい!」
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林不忘 |
【煩悩秘文書】
「斬れ、斬れ!」誰かが、山路のうしろから、声をかけた。 「問答無益!」 北伝八郎がおめいて、すらり長刀を引きぬきざま、主計と大次郎のあいだへ割り込んで来た。 「小信が発狂しておるというのは初耳だぞ。あれは邸を飛び出して、その後とんと消息を聞かんのだが。」 |
岡本綺堂 |
【三浦老人昔話】
かわる/″\に藤崎さんを嘲弄するようなことを云って、しまいには何がなしに声をあげてどっと笑いました。藤崎さんはいよ/\癪に障った。もうこの上はこんな奴等と問答無益、片っ端から花道へひきずり出して、柔術の腕前をみせてやろうかとも思ったのですが、どうしても、そんなことは出来ない。侍が芝居見物にくる、単にそれだけならば兎もかくも黙許されていますが、こゝで何かの事件をひき起したら大変、どんなお咎めを蒙るかも知れない。
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