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物見遊山
ものみゆさん |
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作家
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作品
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若山牧水 |
【一家】
或は亭主の甲斐性なしを齒掻ゆく思ふといふのもあらうし、或は物見遊山に出かけたいといふもの、或は麗衣美食を希ふもの、極く小にしては嫉妬とか、愚痴とか種々樣々なものを、無理に内心に包み込んで居るに相違ない。
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樋口一葉 |
【大つごもり】
珍らしく |
岡本かの子 |
【鮨】
父親は、どこか下町のビルヂングに支店を出すことに熱意を持ちながら、小鳥を飼うのを道楽にしていた。母親は、 |
菊池寛 |
【ある恋の話】
それで、やっぱり家にばかり、引込んでいるから、退屈をするのだろうと思って、その頃五ツか六ツになった娘を連れて、よく |
福沢諭吉 |
【女大学評論】
夫婦辛苦して生計にのみ勉む可きなれども、其勉強の結果として多少の産を成したらんには、平生の苦労 |
田中貢太郎 |
【碧玉の環飾】
唐の |
坂口安吾 |
【安吾巷談 巷談師退場】
しかし、日本人の信教には物見遊山のような要素が多いようだ。道楽の一ツで、そのために産をつぶしてくやむところなし、とあれば、他人が気に病む境地ではないらしい。
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与謝野晶子 |
【姑と嫁について】
専ら老婦人を教育する会合はまだ |
淡島寒月 |
【亡び行く江戸趣味】
この竹屋の渡しで向島から向う岸に渡ろうとする人の多くは、芝居や吉原に |
田澤稲舟 |
【五大堂】
……しかし思へば尤だよ、こんな働のないものを亭主に持て、ろくに物見遊山もできず、おまけに私のやうな、皺くちや老婆の世話までするかとおもツたらさぞなさけなくなるだろうよ、
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長谷川時雨 |
【明治美人伝】
かくて十年、家附きの娘は気兼もなく、娘時代と同様、 |
宮崎湖処子 |
【空屋】
いずこより借り来たりけん二三の望遠鏡さえ携えつつ、戦争見物とて交る交る高きに登れり、戦争は遠くして見えねど、事によせたる物見遊山も、また年中暇なき |
知里幸恵 |
【日記】
それから、百合子さんは、あまりに順境に育ったので、人生は戦ひである事を知らずに物見遊山と心得てゐる……といふお話もあったが、わかった様なわからない様な気がした。
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三宅花圃 |
【藪の鶯】
はま子の恋慕を幸いに婚礼なし。その財産を |
豊島与志雄 |
【女心の強ければ】
襟元凉しく髪を取り上げ、はでな明石縮に絽の帯、白足袋にフェルトの草履、そしてハンドバッグに日傘、ちょっと物見遊山という身なりだった。その側で長谷川は、色あせた麻服の自分を、供の男めいて顧みられ、上衣をぬいでやけにシャツの襟をひろげた。
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宮本百合子 |
【貧しき人々の群】
婦人連は顔を見合せる毎に、「あれがすみますまではお互様にねえ、随分いそがしゅうございますこと」 と、自分等の間だけの符牒で話し合っては嬉しげに笑った。 物見遊山に行く前のように何だか心嬉しく、そわそわした心持で、わけもなくせわしがっているうちに真に困りきったことが持ちあがってしまったのである。 |
中里介山 |
【大菩薩峠 駒井能登守の巻】
中々難渋な山道に候へども一同皆々元気にて、名所古蹟などを訪(とぶ)らひつつ |
徳冨蘆花 |
【小説 不如帰】
今の身はただ慰めらるるほかに父を慰むべき道なきを |
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