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孟母三遷
もうぼさんせん |
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作家
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作品
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下村湖人 |
【次郎物語 第一部】
彼女は、槍一筋(やりひとすじ)の武士の娘であった。そして幼いころから幾十回となく、孟母三遷(もうぼさんせん)の教というものを聞かされて、それになみなみならぬ感激を覚えていた。
お民は、孟母三遷の教にヒントを得て、次郎を校番の家に預けはしたものの、彼がもの心つくにつれて、どうやらお浜に親しみ過ぎる傾向があり、それに、孟子の場合とちがって、学校というものの感化力が思ったほどでない、ということをだんだん知りはじめたので、 |
直木三十五 |
【大阪を歩く】
私は、大阪を出てから、二十年になる。二十年、東京に住んでいた。丁度、生れた所に半分、他郷に半分、という訳である。氏より育ち、とか、孟母三遷の教えとか、人間は、環境に支配されるとか、朱に交わればとか、教育は第二の天性とか――いろいろの言葉があるが、私は、一体、大阪人なのか、東京人なのか? |
宮本百合子 |
【新しい船出 ――女らしさの昨日、今日、明日――】
源氏物語の時代にしろ、女らしさは紫式部が描き出しているとおりなかなか多難なものであった。仏教や儒教が、女らしさにますます忍苦の面を強要している。孟母三遷というような女の積極的な判断が行動へあらわれたような例よりも、女は三界に家なきもの、女は三従の教えにしたがうべきもの、それこそ女らしいこととされた。
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上村松園 |
【孟母断機】
孟子の母は、はじめて愁眉をひらいて、そこに永住する決意をしたのである。世に謂う孟母三遷の有名な話であるが、孟母は、これほどにまでして育てた孟子も、成長したので思い切って他国へ学問にやってしまった。 |
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