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日進月歩
にっしんげっぽ |
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作家
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作品
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島崎藤村 |
【夜明け前
第二部下】
まず外国の言葉を習得して、自由に彼と我との事情を通じうるものは、その知識があるだけでも今日の役者として立てられる。今や維新と言い、日進月歩の時と言って、国学にとどまる平田門人ごときはあだかも旧習を脱せざるもののように見なさるるのもやむを得なかった。
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直木三十五 |
【南国太平記】
然るに、洋学は、その創始者より、次の代の者、その者よりも、近頃の者と、だんだん、その学文が研究され、究理されて、日進月歩しておる。旧習を墨守せず、よいものは、躊躇することなく取入れておる。
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石川啄木 |
【漂泊】
鼠賊をして鼠賊以上の行為なからしめんが為めには法律といふ網がある。滑稽極まるさ、自分で自分を縛る繩を作ツて太陽の光が蝋燭の光の何百万倍あるから、それを仰ぐと人間の眼が痛くなるといふ真理を発見して、成るべく狭い薄暗い所に許り居ようとする。それで、日進月歩の文明はこれで厶(ござ)いと威張る。歴史とは進化の義なりと歴史家が説く。アハヽヽヽヽ。
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宮本百合子 |
【婦人の読書】
女学校令が日本では第一期の黎明期が終って、その黎明期の性質に対比すれば反動の時期にはいったときの要素に立って、婦人はよき家庭の主婦として日進月歩の日本の社会に働く男をよくたすけなければならない、
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中井正一 |
【集団文化と読書】
勿論前二者の読む機械も日進月歩している。このマイクロフィルム、マイクロ・カードは、今集団的読書機構の将来に対しては、容易ならざる展望をひらいていると思われるのである。
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寺田寅彦 |
【科学上の骨董趣味と温故知新】
これほど極端でないまでも、実際科学者としては日進月歩の新知識を修得するだけでもかなりに忙しいので、歴史的の詮索までに手の届かぬのは普通の事である。
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相馬愛蔵 |
【私の小売商道】
世は日進月歩であるのに、造るのは次第に劣って来る。人間も誠意と努力が欠けて来る。
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正岡容 |
【圓太郎馬車】
それは文字どおりの日進月歩してゆく開化日本の象徴のようなこの絢やかな乗合馬車の姿を目に見てだった。
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小出楢重 |
【大切な雰囲気】
自動車こそは女性のパラソルの流行とその形の変化と同じく一年で変形する。古きを捨てて新らしきを知るものである。だが、その日進月歩文明開化の尖端風景の世の中を、十幾年以前の優秀車が主人の鼻の脂で輝きつついとも珍型となって大都会を走る事は、また新鋭的な雅味をもたらすであろうと思う。
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種田山頭火 |
【其中日記 (七)】
途中湯田温泉に浸る、飯蒸器を買ふ、温泉はよいかな、そして飯蒸器はありがたいかな(こんな器具でも手持のそれとの間にはいろ/\改良された個所がある、日進月歩といへば大袈裟だらうけれど、時々刻々進んでゆきつゝある時代を感じないではゐられない)。
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国枝史郎 |
【大鵬のゆくえ】
「てっきり大鵬と存じたにさような機械であったとは、さてさて浮世は油断がならぬ。日進月歩恐ろしいことじゃ。今日より奢侈(しゃし)を禁じ海防のために尽くすであろう。それに致しても江戸から長崎、長い道程を大鵬を追い、ついに正体を確かめたところのそちの根気は天晴(あっぱれ)のものじゃ。三百石の加増、書院番頭と致す」
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