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日常茶飯
にちじょうさはん |
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作家
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作品
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岸田國士 |
【美しき日本語と対話 戯曲「二十六番館」と「おふくろ」】
次に田中千禾夫君の「おふくろ」も、また偶然にして、同君の処女作であり、しかも、これは甚だ日常茶飯的な材料を以て、極めて戯曲的な効果を収めることに成功した好個の一幕物で、「対話させる術」が、戯曲制作の根本的技術であり、この技術の修得は、劇作家の本質的感覚にまつべきであるとしたら、田中君は、正しく稀有の素質を恵まれた劇的才能である。
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宮本百合子 |
【「どう考えるか」に就て】
岩ばかりの峡谷の間から、かすかに、目に立たず流れ出し、忍耐づよく時とともにその流域をひろげ、初めは日常茶飯の話題しかなかったものが、いつしか文化・文学の諸問題から世界情勢についての観測までを互に語り合う健やかな知識と情感との |
坂口安吾 |
【オモチャ箱】
元々芸、芸術といふものは日常茶飯の平常心ではできないもので、私は先日将棋の名人戦、その最終戦を見物したが、そのとき塚田八段が第一手に十四分考へた。
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相馬泰三 |
【田舎医師の子】
「どんなに待ったか知れなかったわ。むろん、先月のうちだとばっかり思っていたのよ。」 荷物を内へ運び入れながら、妹は無邪気な、馴々しい調子で云った。これが不思議にも堪え難い窮屈さから救い出してくれた。そしてそれからずーッと数時間の間、安易な、日常茶飯の気分が保たれた。
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寺田寅彦 |
【化け物の進化】
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萩原朔太郎 |
【詩の原理】
それで所謂「生活を描く」という意味は、米塩のための所帯暮しや、日常茶飯の身辺記事やを題材とするという意味であって、これが即ち所謂「生活派」の文芸だった。
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三好十郎 |
【恐怖の季節】
第三に考えたことは、もしかすると作者は実際その時にその男がそういう英語で言った事をおぼえていて、それをただ単純に書き写したに過ぎないのかもしれないという事だ。そして、もしそうならば、このような異様さや「ハクライ」が、この作者にとっては別に異様にも「ハクライ」にも感じられない位の日常茶飯になっているからであろう。
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横光利一 |
【旅愁】
誰の仕業でもない、時でもなければ、人でもなく、自分でもない、地上の出来事のうちもっとも恐るべきことで、そしてまた平凡な一事実に関したことだった。しかし、それがも早や誰に通じることだろう。それもたとい異国の旅をしたことのないものであろうとも、共通に身に襲いかかってやまぬ、日常茶飯のことだのに。――
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夢野久作 |
【能とは何か】
指一本の一接触で主観客観を超越した万象の感じを直感させ得るという、 |
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