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述而不作
のべてつくらず
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作家
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作品
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【渋江抽斎】
抽斎が『老子』を以て『論語』と並称するのも、師迷庵の説に本づいている。「天は蒼々として上にあり。人は両間に生れて性皆相近し。習相遠きなり。世の始より性なきの人なし。習なきの俗なし。世界万国皆其国々の習ありて同じからず。其習は本性の如く人にしみ附きて離れず。老子は自然と説く。其れ是歟。孔子曰。
述而不作。信而好古。窃比我於老彭。かく宣給ふときは、孔子の意も亦自然に相近し」といったのが即ちこれである。
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【李陵】
自分が長い間頭の中で画いてきた構想が、史といえるものか、彼には自信はなかった。しかし、史といえてもいえなくても、とにかくそういうものが最も書かれなければならないものだ(世人にとって、後代にとって、なかんずく己自身にとって)という点については、自信があった。彼も孔子に倣って、述べて作らぬ方針をとったが、しかし、孔子のそれとはたぶんに内容を異にした
述而不作である、司馬遷にとって、単なる編年体の事件列挙はいまだ「述べる」の中にはいらぬものだったし、また、後世人の事実そのものを知ることを妨げるような、あまりにも道義的な断案は、むしろ「作る」の部類にはいるように思われた。
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Last updated : 2024/06/28