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磊磊落落/磊々落々
らいらいらくらく
作家
作品

正岡子規

【曙覧の歌】

余は曙覧を論ずるにあたりて実にその褒貶ほうへんに迷えり。もしそれ曙覧の人品性行に至りては磊々落々らいらいらくらく世間の名利に拘束せられず、正を守り義を取り俯仰ふぎょう天地にじざる、けだし絶無僅有きんゆうの人なり。

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福沢諭吉

【日本男子論】

今日の処にては、磊落と不品行と、字を異にして義を同じうし、磊々落々らいらいらくらくは政治家の徳義なりとて、長老その例を示して少壮これにならい、遂に政治社会一般の風を成し、不品行は人の体面をけがすに足らざるのみならず、最も磊落、最も不品行にして始めてく他を圧倒するに足るものの如し。

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山路愛山

【英雄論 明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿】

 故に今日に及んで、我文明の進路を一転すべきの策、唯国民をして其理想人たるに適ふべき最大純高の英雄を仰がしめて以て国民の品格を高くするに在るのみ、其教訓、其訓誡を論ずるの外、其如何に世を経過せしかの摸範を示して以て向ふ所を知らしむるに在る耳、唯其言語が訓戒とするに足る耳ならず、併せて其行為を以て訓戒とするに足るべき者を求めて、之を仰視せしむるに在る耳、孟軻マウカ氏曰く、伯夷ハクイの風を聞く者は、頑夫もれんに、懦夫だふも志をたつる有り、又曰く柳下恵リウカケイの風を聞く者は、鄙夫ひふも寛に、薄夫もあつしと、吾人は其生涯の行為、 磊々落々らい/\らく/\、天の如く、神の如く、「シミ」なく、きずなく、万世の師範たるに足るものを世界の中に求めて之を頂かざるべからず。
 蓋しおほいなる国民は大なる英雄を奉じ、小なる国民は小なる英雄を奉ず、此理必しもカライル氏を待ちて後に知る程の秘密に非ず、国民の理想とするところ低くんば、其国民も亦低からざるを得ず、国民の理想とするところ高くんば其国民も亦高からざるを得ず、故に吾人は英雄を仰がざるべからず、而して其英雄は最大至純の者ならざるべからず。

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Last updated : 2024/06/28