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乱暴狼藉
らんぼうろうぜき |
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作家
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作品
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折口信夫 |
【ごろつきの話】
団十郎が、舞台で殺されたのにも、さうした関係があつたのだと思ふ。荒事などゝ言ふものが演じられたのも、決して偶然の発生ではなかつたに相違ない。此乱暴狼藉は人形にまで影響した。即、金平ものゝ発生が其である。
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福沢諭吉 |
【女大学評論】
啻(ただ)に自身の不利のみならず、男子の醜行より生ずる直接間接の影響は、延(ひい)て子孫の不幸を醸(かも)し一家滅亡の禍根にこそあれば、家の主婦たる責任ある者は、自身の為め自家の為め、飽くまでも権利を主張して配偶者の乱暴狼藉を制止せざる可らず。吾々の勧告する所なり。
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宮本百合子 |
【“慰みの文学”】
例えば「忠直卿行状記」などをみると大名の君主とその家来との間にあった極端な形式主義を足場にしたのに対して割合に人間らしい常識を持っていた忠直卿がジリジリしてその腹立ちを当時の君主らしい乱暴狼藉に現わした。そして大名を辞めて殿様でなくなったらすっかりカラッとすんだ気持になった物語である。
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木下尚江 |
【政治の破産者・田中正造】
今日の如く、少数の人間が、僅かの人間が格外なる幸福を占有して、乱暴狼藉に人の財産を打倒して、己が非常な利慾を私すると云ふことを、……………に結托して、その勢を助けてやる。
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国枝史郎 |
【血ぬられた懐刀】
「お見受けすればいずれも武士、しかも立派なご身分らしい。しかるに何ぞや若い娘を捉えて、乱暴狼藉をなされるとは! 体面にお恥じなさるがよろしい!」叱咤の声をひびかせた。 |
海野十三 |
【ネオン横丁殺人事件】
その夜はきっと、兼ねてカフェ・アルゴンの屋根裏から大将虫尾兵作の頭を狙わせてあるピストルがズドンと発射するだろうと見当をつけて、殊更宵のうちから上野くんだりへ出掛け、酒の酔いにかこつけて乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)を働いて、故意に留置され、立派な現場不在証明を作ったのです。
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中里介山 |
【大菩薩峠 黒業白業の巻】
こうしてせっかく市民が面白く見物をしたり、遊楽をしたりしている最中を、大手を振って押通り、押しが利かないと、この通り乱暴狼藉を働いて突破する、その我儘が通ることの理由もわからないのであります。それのみならず、この我儘と乱暴狼藉とを加えられながら、平生は人混みで足を踏まれてさえも命がけで争うほどの弥次馬が、意気地なくも、それお通りだ、鍋島様だ、三十五万石だ、池田様だ、三十一万石だと言って、恐れ入ってしまうことが分らないのであります。
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岡本綺堂 |
【恨みの蠑螺】
但しそれは四、五年も前のことで、近来はそんな女のすがたを見かけなかった。それが突然に藤沢の宿にあらわれて、自分の主人に乱暴狼藉を働いたのは、一体どういう子細があるのか。義助はそれを知りたかった。
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三遊亭圓朝 |
【菊模様皿山奇談】
惣「斬ってしまえ、無礼至極な奴だ、御前を何と心得る、如何(いか)に物を心得んとは申しながら、余りと申せば乱暴狼藉」と立ちかゝるを、殿様は押されながら、 |
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