■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
炉辺歓談
ろへんかんだん
|
作家
|
作品
|
|
【悟浄歎異 ―沙門悟浄の手記―】
極楽にも、あの湯気の立つ羹をフウフウ吹きながら吸う楽しみや、こりこり皮の焦げた香ばしい焼肉を頬張る楽しみがあるのだろうか? そうでなくて、話に聞く仙人のようにただ霞を吸って生きていくだけだったら、ああ、厭だ、厭だ。そんな極楽なんか、まっぴらだ! たとえ、辛いことがあっても、またそれを忘れさせてくれる・堪えられぬ怡しさのあるこの世がいちばんいいよ。少なくとも俺にはね。」そう言ってから八戒は、自分がこの世で楽しいと思う事柄を一つ一つ数え立てた。夏の木蔭の午睡。渓流の水浴。月夜の吹笛。春暁の朝寐。冬夜の炉辺歓談。……なんと
愉しげに、また、なんと数多くの項目を彼は数え立てたことだろう! ことに、若い女人の肉体の美しさと、四季それぞれの食物の味に言い及んだとき、彼の言葉はいつまで経っても尽きぬもののように思われた。俺はたまげてしまった。この世にかくも多くの怡しきことがあり、それをまた、かくも余すところなく味わっているやつがいようなどとは、考えもしなかったからである。
|
- それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
|
Last updated : 2024/06/28