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三角関係
さんかくかんけい |
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作家
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作品
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森鴎外 |
【椙原品】
私は此伊達騒動を傍看してゐる綱宗を書かうと思つた。外に向つて発動する力を全く絶たれて、純客観的に傍看しなくてはならなかつた綱宗の心理状態が、私の興味を誘つたのである。私は其周囲にみやびやかにおとなしい初子と、 |
芥川龍之介 |
【或恋愛小説 ――或は「恋愛は至上なり」――】
主筆 すると恋愛の保吉 さあ、それは疑問ですね。近代的 主筆 それは理論の上だけですよ。たとえば三角関係などは近代的恋愛の一例ですからね。少くとも日本の現状では。 保吉 ああ、三角関係ですか? それは僕の小説にも三角関係は出て来るのです。……ざっと筋を話して見ましょうか? |
長谷川時雨 |
【旧聞日本橋 勝川花菊の一生】
勝川のおばさんという名と一所に出るのは佐兵衛さんと、も一人お |
萩原朔太郎 |
【ニイチェに就いての雑感】
あたかも大正期の文壇でトルストイやドストイェフスキイやを、単なる救世軍の大将(人道主義者)として、白樺派の人々が崇拝して居たに同じである。甚だしきは、かつてニイチェズムの名が、本能主義や享楽主義のシノニムとして流行した。それからしてジャーナリスト等は、三角関係の恋愛や情死者等を揶揄してニイチェストと呼んだ。
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渡辺温 |
【遺書に就て】
刑事は路すがら考えた。――どうも、あの女の話は当になったものでない。支那の小説を読んでそれに倣ったところが男が本当に死んでしまったなぞと云うのは、如何にもあんな娘の好きそうな空想ではないか。三角関係が主因になっている点はおそらく事実であろう。その方が事件の筋みちが立つ――他殺に相違ない。
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宮本百合子 |
【作家に語りかける言葉 ――『現代文学論』にふれて――】
このことは、作者と作品と、作品がそこから創り出されて来る現実との三角関係のありようにもかかわって来ることが、「現代文学の非恒常性」のなかで、興味ふかく語られている。先ず、作品と作者との関係は、作者の主観的な意欲や創作熱意だけで解決する簡単なものではない。
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岸田國士 |
【懐かし味気なし 五年振で見る故国の芝居】
『浦の苫屋』の作者は、久六、杢兵衛、おまちの性格描写を閑却して、単に、三角関係によつて生じる月並な争闘心理を、不用意に暴露させ、陳腐な悲劇的結末に、平気で見物を引ずり込まうとしてゐます。
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折口信夫 |
【古代生活に見えた恋愛】
前述の様に、多くの人々は、其らを一種の恋愛の実感として見たのですが、実は皆一つの空想、いや空想といふより、寧、生活から生れて来た一つの形式に過ぎないのです。 |
小酒井不木 |
【誤った鑑定】
故人は徳の高い人であったから、人々は切に哀悼の意を表し、その忌わしい事情は、附近一帯の噂の種となり、人々は勝手に色々の説を建てた。若夫婦の結婚の際に於ける若夫婦と父親との衝突、看護婦とハリーとエドナの三角関係などからして、色々な解釈が試みられた。
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紫式部 |
【源氏物語 帚木】
もう相当な年配になっている私は、これからはまたそのころ以上にそうした浮華なものがきらいになるでしょう。いたいたしい |
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