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清風明月
せいふうめいげつ |
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作家
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作品
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大町桂月 |
【月の東京灣】
船室の中には、七八人、みな横臥して、また餘地なし。室外に蓙を敷かせて坐る。七月の末つ方、陸上の人は炎熱に堪へざらむ。こゝは漫々たる蒼波、見るからに心地よく、清風陣々として、凉氣船に溢る。一天霽れ盡して、十五夜の明月高く懸る。裸男獨り甲板の上に、この清風明月を占む。相州の武山や、房州の富山や、鋸山や、送る劍ヶ崎や、迎ふる觀音崎や、一種の友の心地して、煙草を吹けば、興味更に加はる。なほ慾張りて酒あらばとは、我ながら凡夫の身なる哉。
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饗庭篁村 |
【良夜】
されどこの清風明月の間にしばらくなりと居た者が活版所へ戻りて半夜なりとて明かさるべきにあらねば、次第に更けて人の通りの少なくなるを心待にして西へ東へと行きかえるうち、巡行の巡査の見咎むるところとなり、
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山路愛山 |
【明治文学史】
松島、宮島の美景は美なるが故に保存すべしと説かずして、日本の地は天然の美景に富むが故に、 |
山路愛山 |
【頼襄を論ず】
史学に非んば何ぞ之を |
中里介山 |
【大菩薩峠 不破の関の巻】
清風明月、何という良夜でございましょう。この良夜を古関のあとに来て、このままで過すは、まさに良夜にそむき、名所にそむき、風流にそむくものでござろう。
昨晩のような清風明月の夜の合奏が、そもそも事を起させる夜でありました。そのいきさつのくわしいことは申しますまい、それより拙者も恋をする人になりました。 |
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