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精励恪勤
せいれいかっきん |
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作家
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作品
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野村胡堂 |
【随筆銭形平次 銭形平次以前】
大学から新聞社へ、私の生活は忙しかった。大正の初年は小説を読む暇も、芝居を見るヒマもなかったといってよく、それほど私は、
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岡本かの子 |
【仏教人生読本】 もし、これを人間の上の例に取れば、一人の青年があって、郷里にいるときはとてもぐずであった。それで郷里の人がその青年をぐずぐずと呼んでいたのは正解であります。ところがその青年が東京に出てから、持ち前の性質のよいところを出して精励恪勤の紳士になりました。こうなったとき、もう前の郷里のぐずの名は誤解であります。より真理なるものが出たので前の正解、たちまち誤解に変ったわけです。
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ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 |
【外套】
ある種の文字にいたっては非常なお気に入りで、そういう文字にでくわすというと、もう我を忘れてしまい、にやにや笑ったりめくばせをしたり、おまけに唇までも手伝いに引っぱり出すので、その顔さえ見ていれば、彼のペンが書き表わしているあらゆる文字を一々読みとることもできそうであった。もしも彼の精励恪勤に相応した報酬が与えられたとしたら、彼自身はびっくり仰天したことであろうけれど、おそらく五等官には補せられていたにちがいない。ところが当の彼がかち得たところのものは、他ならぬ己れの同僚たち、くちさがない連中の言い草ではないが、胸には年功記章、腰には痔疾にすぎなかった。とはいえ、彼に対して何の注意もはらわれなかったというわけではない。
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