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千言万語
せんげんばんご
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作家
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作品
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【曙覧の歌】
真淵、景樹、諸平、文雄輩に比すれば彼は鶏群の孤鶴なり。歌人として彼を賞賛するに千言万語を費すとも過賛にはあらざるべし。しかれども彼の和歌をもってこれを俳句に比せんか。
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【金色夜叉】
貫一は彼の説進むに従ひて、漸くその心事の火を覩るより明なるを得たり。彼が千言万語の舌を弄して倦まざるは、畢竟利の一字を掩はんが為のみ。
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【女大学評論】
内に妾を飼い外に花柳に戯るゝなどの乱暴にては、如何に子供を教訓せんとするも、婬猥不潔の手本を近く我が家の内に見聞するが故に、千言万語の教訓は水泡に帰す可きのみ。又男女席を同うせず云々とて古の礼を示したるも甚だ宜しけれども、人事繁多の今の文明世界に於て、果して此古礼を実行す可きや否や、一考す可き所のものなり。
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【瘠我慢の説 瘠我慢の説に対する評論について】
瘠我慢一篇の精神も専らここに疑を存しあえてこれを後世の輿論に質さんとしたるものにして、この一点については論者輩がいかに千言万語を重ぬるも到底弁護の効はなかるべし。
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【したゆく水】
有難しとも、冥加とも、いふべきお礼の数々は、口まで出ても、ついさうと、いひ尽くされぬ、主従の、隔ては、たつた、一ツの敷居が、千言万語の心の関。恐れ多やの一言の、後は涙に暮れてゆく、畳の上に平伏して、ここのみ残す、夕陽影。顔の茜も、まばゆげなる、背後の方に、さらさらと、思ひ掛なき衣の音『たいそう御しんみりでございますねえ』と、鹿子のつつと入来るに。
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【源氏物語 榊】
「私はからだが今非常によくないのですから、こんな時でない機会がありましたら詳しくお話をしようと思います」
とお言いになっただけであるのに、源氏のほうでは苦しい思いを告げるのに千言万語を費やしていた。さすがに身に沁んでお思われになることも混じっていたに違いない。
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【明治人物月旦(抄)】
彼れ往時英国の某大学に在て法律を修む 偶々試験あり、教授課するに『英国憲法の真相』といふの論題を以てす 彼れ秒時に立案して、之れを教授に示す 其文唯だ『英国憲法は世界無比の良憲法なり』との一句を記するのみ 教授呆然、其余りの無意義なるに驚き、之れを彼れに詰る 彼れ曰く、先生の英国憲法を説く千言万語の多きを以てすと雖、其要点は則ち此一句に外ならず 何ぞ別に詳述するを須いむやと 是れ一場の逸話に過ぎざるも、彼れの政治論は大抵此試験答案の如く、曾て煩瑣なる理窟を捏ねずして、唯だ疎枝大葉の議論を為す 此を以て世間曾て彼れの学問あるを信ずるもの甚だ少なくして、寧ろ彼れを粗豪の一木強漢と思ふもの多かりき。
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- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
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Last updated : 2025/04/07