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千客万来
せんきゃくばんらい |
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作家
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作品
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坂口安吾 |
【ニューフェイス】
とかく御婦人というものは、テコヘンなところや、オッチョコチョイの脳タリンスをひやかしてみたくなるものなんです。見ていてごらんなさい、脳タリンスのシルコの味を見てみましょうてんで、千客万来疑いなしですから。これ即ち、深謀遠慮というものです」「こんな文章しか書けないくせに、虚勢をはるんじゃないよ」 「エッヘッヘ。裸ショウバイの御方にはわかりませんです。ワタシはちょッと心理学を用いましたんです」 開店すると、狙い違わず、ミーちゃんハーちゃん千客万来である。 お客は御婦人と狙いをつけてのことであるから、給仕には女をださず、女房も店の奥へひっこめて、男の大学生を三人、給仕人に雇った。 |
国枝史郎 |
【三甚内】
遊里の松の内と来たひにはその賑やかさ沙汰の限りである。その時分から千客万来、どの
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岡本綺堂 |
【飛騨の怪談】
長くもない町を |
種田山頭火 |
【其中日記 (二)】
今日から麦飯にした。何か煮える音、うまさうな匂ひ、すべてよろし。 千客万来、――薬やさん、花もらひさん、電気やさん、悪友善人、とり/″\さま/″\。 夕方、また三人があつまつて飲みはじめた、よい酒だつた、近来にないうまい酒だつた(酒そのものはあまりよくなかつたが、うまかつた)、三人でまた街で飲みつゞけた、樹君を自動車で送り、敬君を停車場まで送つて、ききとして戻つた、よう寝られた。 |
柴田流星 |
【残されたる江戸】
菊は赤坂御苑なるを最とし、輪も大きく類も多いが、一般衆庶の拝観をゆるされず、したがって上下貴賤の区別なく、誰をでも千客万来、木戸銭取って自由に見せるのは相も変らず団子坂。今も活人形の大道具大仕掛けに、近年は電気応用という至極手数のかかった甘いことが流行り出して、一幹千輪の珍花よりも、舞鶴、千代の里、白楽天などの銘花よりも、歌舞伎好みが百人向きで、染井の植木屋が折角の骨おりも何の役に立たず、花の君子なるものと賞された菊も、徒に瓦礫の間に余生を送る姿、なんぼう口惜しい限りだろうか。
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中里介山 |
【大菩薩峠 小名路の巻】
これも見たことのあるような |
林不忘 |
【丹下左膳 こけ猿の巻】
「さて、チョッと伺いますが、あれはこけ猿――?」「御家老様へ申しあげます。 「千客万来、みな来ると困るなり」 なんて口の中で言いながら、田丸主水正、ひどくいい気もちそうだ。 |
徳冨健次郎 |
【みみずのたはこと】
九月は農家の |
谷譲次 |
【踊る地平線 ノウトルダムの妖怪】
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海野十三 |
【名士訪問記 ――佐野昌一氏訪問記――】
「いやそれがですよ、まだ開業御披露も済んでいないのに千客万来で、休息の
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