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千姿万態
せんしばんたい
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作家
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作品
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【妾宅】
先生はのそのそ置炬燵から次の間へ這出して有合う長煙管で二、三服煙草を吸いつつ、余念もなくお妾の化粧する様子を眺めた。先生は女が髪を直す時の千姿万態をば、そのあらゆる場合を通じて
尽くこれを秩序的に諳じながら、なお飽きないほどの熱心なる観察者である。
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【随筆 寄席風俗】
かの寺門静軒が『江戸繁昌記』の「寄席」の章をひもとくと、そこに「百まなこ」という言葉がある。「百まなこ」とは柳丸がよく用った花見の目かづらのようなものだが、これが「百面相」を生んだ母胎だろう。そうして百面相自身も天保の昔には、わずかに瞳と眉と、顔半分の変化をもって、あるいは男、あるいは女、あるいは老える、あるいは稚きと、実にデリケートにさまざまの千姿万態を、ごらんに入れた演技だったにちがいない。だがなるほど、この方がほんとうだ! 魂の問題からいってもずっとほんとうで芸術的だ!
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【右門捕物帖 へび使い小町】
まだ日の暮れきらないうちから、両国河岸は身動きもならないほどの人出でした。水上もまた同様で、見物客を満載した伝馬船が約二十艘、それらの間をおもいおもいな趣向にいろどった屋形船が、千姿万態の娘たちをひとりずつすだれの奥にちらつかさせて、銀河きらめく暗夜の下を右に左に縫っていく情景は、見るからに涼味
万斛、広重北斎がこの時代に存生していたにしても、とうていこのすがすがしい景趣ふぜいは描破できまいと思われるほどの涼しさでした。
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- このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。
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Last updated : 2024/06/28