|
■このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
潜在意識
せんざいいしき |
|
作家
|
作品
|
---|---|
有島武郎 |
【生まれいずる悩み】
しかも浅はかな私ら人間は |
木暮理太郎 |
【黒部川奥の山旅】
|
太宰治 |
【虚構の春】
私、小学生のころ、学芸大会に、鎌倉名所の朗読したことがございまして、その折、練習に練習を重ねて、ほとんど諳誦できるくらいになってしまいました。七里ヶ浜の |
倉田百三 |
【光り合ういのち】
こういう歌を私たちも口真似で唱った。しかし宗教のことはまだ解らなかったが、私はこのヴァーンスさんという老婦人が好きだった。エヂプトでイスラエルの人民が煉瓦づくりの労役などに酷使される絵を鞭でさしつつ話してくれた。こうした幼な心におぼろに印象した断片も決して無駄ではない。その時の霊の片鱗は童心の潜在意識にちゃんと印刻されているのだ。そして後年ある契機にふれるとよみがえって来るのだ。 |
竹久夢二 |
【砂がき】
夕方、街裏を散歩すると、畑をぬけて丘へ上つてゆく白い道が、どうも、いつか歩いたことがある氣がするのだ。そんな筈はない、はじめての土地だ。しかしこの氣がするといふ實感を飜すどんな理由もない。祖先の經驗したことが潜在意識になつて子孫に傳はるというやうなことや、肉體から遊離した靈がふらふらとこの邊を散歩したなどといふことがあるものだらうか。まあ、さうとでもしなければ、説明がつきにくい。
|
小林多喜二 |
【雪の夜】
少しくると龍介はあやふやな気持で立ち止まった。――彼は自分がズルかったことを意識した。彼は今までちっともこのことには触れずにいながら、潜在意識のようなもので、ここへ来ることを望み、来たのだ。ここは彼のようにルーズな気持を持っているもののくる最後のところだと思うと淋しかった。彼は立ち止まりながら真直ぐ家に帰ろうと考えた。が、彼は昨夜とその前の晩ちょっと寄った女の処へ行ってみたい気持の方が強かった。結局彼はその方へ歩いた |
原口統三 |
【二十歳のエチュード】
あの時以来、僕は自分が二十歳をまだ越えない歳ごろにいるということを知っている。何でもなかったことが、潜在意識の流れの上に投げこまれた、もともと見当違いのはずの一石によって、思いがけない認識に達するということ。この焦躁感のまじった探究心はますますその悩みと傷口を大きくする。 僕が青春に背を向けることを歎くまい。 |
岡本かの子 |
【河明り】
だが |
外村繁 |
【日を愛しむ】
素子は今のところでは何の異状もなく、先ずは平穏な日日を送っている。が、そんな安らかな一夜の微酔が、却って不意に、あの恐怖を呼び覚したのではなかろうか。私もあの時は、毒をもって毒を制するつもりであったのであろう。すると、あの恐怖は潜在意識となって、いつも私の頭の中にも潜んでいるもののようである。
|
吉川英治 |
【折々の記】
農村とか農民とかいひかへてゐる今日でも、なほ一般の潜在意識には脱けきれないものがあるやうである。都會人の輕佻浮薄も嗤ふべきであるが、それには百姓自身の觀念がまだほんとに革まつてゐないことや、自分の天職に自覺を持たないことなどが、原因をなしてゐるのではあるまいか。
|
|