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自画自賛
じがじさん
作家
作品

種田山頭火

【其中日記 (一)】

老境の述懐である、しづかなあきらめである、冬日影のしめやかさである、私の自画自賛である。
昨日、山口では、俳句講座と浄土三部経とを預けて郵税を借りたが、S奥さんに対談しつゝある自分の姿を思ひだすと、それは苦笑に値するばかりだ。

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北大路魯山人

【道は次第に狭し】

 先日、ラジオで病人料理というものを放送していた。病人料理などというものは、いわゆる薬食いであるから、本来の意味での料理ではない。だが放送に当って、これがたいへん美味いものだから一般の人にも召し上がれる、という自画自賛の言葉が付け加えられていた。

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国枝史郎

【鴉片を喫む美少年】

 しかしそれにしても僕のようなものへ、白羽の矢を立てて召そうとは、すくなくも僕にとっては以外だったよ。
 と云って何も僕という人間が、醜男だったからと云うのではない。自画自賛で恐縮だが、僕という人間は君も知っている通り、かなりの好男子であるはずだからね。
 僕の云うのはそう云う意味からではなく「僕のような生活を生活している者に、そんな招待をするなんて、何て冒険的な女達だろう」――つまりこういう意味なのだ。

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海野十三

【特許多腕人間方式】

「さぞ、愕かれたことだろう。実に、画期的の大発明とは、まさにこのことである。まったくすばらしい発明だ。従来の人間の腕は、たった二本だ。拙者の発明では、そこへもう一本殖やして、三本にするのだ。人間の働きは、五割方増加する。どうです、すばらしい発明でしょうがな」
 自画自賛――という字句は、この客のために用意されたものであったかと、余は始めて悟ったことである。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2024/06/28