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自家薬籠
じかやくろう |
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作家
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作品
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坂口安吾 |
【オモチャ箱】
古来傑作の多くはお金が欲しくてお金のために書きなぐって出来あがったものだ、バルザックは遊興費のために書き、チェホフは劇場主の無理な日限に渋面つくって取りかかり、ドストエフスキーは読者の好みに応じて人物の性格まで変え、あらゆる俗悪な取引に応じて、その俗悪な取引を天来のインスピレーションと化し |
織田作之助 |
【世相】
ペンを取ると、何の渋滞もなく瞬く間に五枚進み、他愛もなく調子に乗っていたが、それがふと悲しかった。調子に乗っているのは、自家薬籠中の人物を処女作以来の書き馴れたスタイルで書いているからであろう。
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山路愛山 |
【明治文学史】
然れども一たび田口君の手を |
戸坂潤 |
【世界の一環としての日本】
自然を科学的に、というのは唯物論的に、取り上げることは、すでに時代おくれの野暮なやりかただと説明することによって、自然を人間学化し、解釈学化し、かくて又それを主体化して、自家薬籠中のものとして見せる。これこそアラ・モードな自然観だ、というわけだ。風土はだから、唯物論ないし史的唯物論を無用にするために召し出された一つの根本概念であったということがハッキリするだろう。
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夢野久作 |
【暗黒公使(ダーク・ミニスター)】
……にも拘わらず彼は極度の好色漢でありまして、この方面に独特の怪手腕を持っており、言語の通じないままに各人種の情婦を持っておるのみならず、如何なる良家の夫人、令嬢でも、一度狙ったら最後、必ず自家薬籠中のものとして |
吉川英治 |
【私本太平記 婆娑羅帖】
俊基の才は、早くから、ここに目をつけていた。将来における宮方の軍需の一端を散所の人力と経済力にも結んでおくため、散所者は、気が荒い。 |
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