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人事不省
じんじふせい |
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作家
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作品
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正岡子規 |
【墓】
…………………アアようよう死に心地になった。さっき |
夏目漱石 |
【思い出す事など】
かく多量の血を一度に吐いた余は、その暮方の光景から、日のない真夜中を通して、明る日の天明に至る有様を |
中島敦 |
【光と風と夢】
私には私の仕事があった。続いて運ばれて来るに違いない負傷者の収容の為に、公会堂を使わせて貰い度いと牧師のクラーク氏等が言うので、街中を走り廻って、(極く最近、私が公安委員会に加わるようになったので)人々を叩き起し、緊急委員会を開き、公会堂を提供することに決めた。(一人の反対者あり。遂に説得す。)この事に就いての費用の拠出も可決。夜半、病院に戻る。医者は来ていた。二人の患者が死に |
泉鏡花 |
【神鷺之巻】
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宮本百合子 |
【年譜】
六月下旬に検事が来たとき私の調べの事情をはなし、自分が全く作為的な調書をとられていること、もし公判になれば、自分はそれをひるがえすということを話した。検事はそういう調べについて困ったことだといったまま帰った。七月二十日すぎ、その年の例外的な暑気と女監の非衛生な条件から、熱射病にかかり、人事不省になった。生きられないものとして運び出されて家へ帰った。三日後少しずつ意識回復した。しかし視力を失い、言語障害がおこり、翌〔々〕年春おそくはじめて巣鴨へ面会に行った。その時はじめて着た着物が、おもかった心もちが忘れられない。作家でこの年投獄された者は私一人であり中野重治は非拘禁のまま執拗に警視庁の調べをつづけられた。評論家、ジャーナリスト、歌人、俳人で検挙された人たちも少くなかった。
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海野十三 |
【三重宙返りの記】
「僕は、今日は、乗りませんよ」「そんなことはない。あんたが乗らないということはない。そんなことをいうと、皆、乗らないといい出すよ。さあ、支度を」 「僕は、からだが悪いので……」 「どこが、どうわるい」 「心臓やその他……機上で 「なあに、心臓なんか、大丈夫だ。こんな機会は二度とないから、乗りなさい」 |
夢野久作 |
【無系統虎列剌】
ところがその夜中になって大変な事が持上った。天神髯の斎藤さんが、恐ろしく苦悶し初めてスバラシク吐瀉し続けて人事不省に陥った。熱は出ていないが見る見るうちに脈が悪くなって、ビクビクと
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野中至 |
【寒中滞岳記 (十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)】
山頂と寒気さほど差違なき五合目辺に於て、已に爽快を覚ゆるを以て考うれば、その身体に異常を感ずるものは、ただ気圧の点あるのみ、勿論運動または |
甲賀三郎 |
【琥珀のパイプ】
急報に接して出張した係官も一寸 |
吉川英治 |
【三国志 桃園の巻】
――一方の督郵は。あの後、間もなく、下吏の者が寄ってきて、役所の中へ抱え入れ、手当を加えたが、五体の傷は火のように痛むし、大熱を発して、幾刻かは、まるで人事不省であった。 だが、やがて少し落着くと、 「県尉の玄徳はどうしたっ」 と、うわ |
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