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熟読玩味
じゅくどくがんみ |
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作家
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作品
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和辻哲郎 |
【孔子】
自分には孔子について書くだけの研究も素養も準備もない。その自分を無理にしいてこの書を書くに至らしめたのは小林勇君である。が、書いてしまった以上は、この書の責任は自分が負うほかはない。自分は甘んじて右のような次第であるから、この書には自分の気づかぬいろいろな誤謬があるかも知れぬ。が、自分が志したのは、いまだ孔子に触れたことのない人に『論語』を熟読玩味してみようという気持ちを起こさせることであった。それが成功しなければ、『論語』をいまだ読まない人が依然としてそれを読まないというだけのことであり、幸いにして成功しても、あとには専門家の注釈や研究が数え切れないほどあるのであるから、自分の誤謬が人を誤ることもなかろうと思われる。と言って、すでに『論語』を知っている人にはこの書は全然用がないというわけでもない。そういう人にも他山の石としてはいくらか役立つであろう。 |
喜田貞吉 |
【法隆寺再建非再建論の回顧】
しかるにこれを書いているうちに、奇態にもだんだんと問題に油が乗って来た。始めて伊東博士の「建築論」をも読んでみた。関野・平子両君の論文をも再読三読した。無論黒川先生や、小杉先生の所論をも熟読玩味してみた。読んでみればみる程これらの非再建論は、単にこれを古いと直感するところの先入観に囚われたる妄想に過ぎざる事がハッキリと頭にわかって来た。そしてそれと同時に、ますます日本紀火災の記事の絶対に信ずべきものたる確信を得て来た。
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