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熟慮熟考
じゅくりょじゅくこう |
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作家
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作品
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狩野亨吉 |
【安藤昌益】
安藤昌益が社会の改造を思立つに至った訳は、世間に不合理なる事が広く行わるるを見て、如何なる原因があってかかる訳の分らぬ社会が成立しているのかと深く尋ねて見たことが始めである。彼が世間の不合理に憤慨しただけで起ったら、彼は単に涙の人であったので、普通一般の革命家とか又は其雷同者とかの列に堕したに相違ない。しかし彼は情の人であったと同時に又智の人であった。それ故熟慮熟考を重ね弥十二分に理由を突き止めたと思う迄は軽率に蹶起しようとはしなかったのである。ここに彼の思索の径路を辿って少し精しく述べて見よう。
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