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七花八裂
しちかはちれつ
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作家
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作品
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【新書太閤記 第四分冊】
ここ数年のうちに、鉄砲の発達とその普及力には、驚かれるものがある。織田方の銃器は、光秀の献策で、極く最近、新しい様式のものをだいぶ入れたが、僧兵の銃隊は、すべての手に、新式のものが揃っていた。
射撃の技倆も、ふしぎに僧兵は巧かった。平常の修行が役に立って、すぐ精神を標的に集注できるせいだろうという者もある。――また、彼らには、
仏敵。
と、狙う敵に一倍の憎しみと、信仰の護符が頭上にあるので、その弾丸も、よくあたるのではないかと――織田方の雑兵などはすこし気味わるがった程であった。
白兵戦でも、ひどく強い。
天満ノ森の合戦などでも、織田方の前線は、七花八裂の粉砕をうけた。その日、佐々成政は、重傷を負い、野村越中守は戦死し――辛くも前田犬千代が力戦して、わずかに味方の退口を取ったので、全滅をまぬかれたくらいだった。
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【上杉謙信】
当然――謙信、旗本勢に続いて、ほかの散隊も、どっと後から駆け合せ、ここに一筋、激浪中の奔流をもりあげた。
――敵味方、三千六、七百人、入リ乱レテ、突キツ突カレツ、伐チツ伐タレツ、互ヒニ具足ノ綿噛ヲ取合ヒ、組ンデ転ブモアリ、首ヲ取ツテ起チ上レバ、其首ハ我主ナリ、返せ渡セト鑓ヲツケ、斫リ伏セニ躍リ行クナド、十六、七歳ノ小姓、草履取ノ末ニイタルマデ、組々トナツテ働キ、手ト手ヲ取ツテ戦ヒ、果ハ刺シ交ヘ、髻ヲ掴ミ合ヒ、敵味方一人トシテ、空シク果テ申シタルハ無之候
とは「甲陽軍鑑」の記しているところであるが、激突の状もさこそと思われる。
いずれにせよ、武田太郎義信の一隊は、またたくまに突破されてしまった。いわゆる七花八裂の惨状を浴び、あれよというまに、謙信はすでに、
今暁から偵知していた信玄の中軍へ向って驀しぐらに駆け込んでいた。
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【三国志 群星の巻】
郿塢城の大奥には、貂蝉のほかにも良家の美女八百余人が蓄えられてあった。
繚乱の百花は、暴風の如く、馳け入る兵に踏み荒され、七花八裂、
狼藉を極めた。
皇甫嵩は、部下の兵が争うて奪うにまかせ、なお、
「董卓が一族は、老幼をわかたず、一人残らず斬り殺せ」と、厳命した。
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Last updated : 2024/06/28