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精進潔斎
しょうじんけっさい
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作家
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作品
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【妖魔の辻占】
冬の日は分けて短いが、まだ雪洞の入らない、日暮方と云ふのに、滞りなく式が果てた。多日の
精進潔斎である。世話に云ふ精進落で、其辺は人情に変りはない。久しぶりにて御休息のため、お奥に於て、厚き心構の夕餉の支度が出来た。
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【三郷巷談】
此風習の起原は、両様に説明せられてゐる。一つは、此村はかつたいが非常に多かつたのを、八幡様が救つて下さつた。其時の誓によつて、正月三个日は精進潔斎をするのだといふ。今一つは、ある時、弘法大師が此村に来られた処が、村は非常に水が悪かつたので、水をよくして下さつた。其時村人は、水を清くして貰ふ代りに、正月三个日は精進潔斎をいたしますと誓つた。其時、証拠人として立たれたのが、万代八幡様であつたとも伝へて居る。
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【源氏物語 手習】
ほかから見ればもう惜しまれる年齢でもない尼君であるが、孝心深い僧都は自身もし、また弟子の中の祈祷の効験をよく現わす僧などにも命じていたこの客室での騒ぎを家主は聞き、その人は御嶽参詣のために
精進潔斎をしているころであったため、高齢の人が大病になっていてはいつ死穢の家になるかもしれぬと不安がり、迷惑そうに蔭で言っているのを聞き、道理なことであると気の毒に思われたし、
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【一週一夜物語】
ああ、O'Grie、煩悩はたけり、信仰は脅かす。
精進潔斎のその日に、女人を得ようとしたのは、返す返すも悲しいめぐり合わせでした。
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【オモチャ箱】
無名作家が未来の希望に燃えて精進没入するのと違って、庄吉の如くにいったん一応の文名を得ながら、いつまでたってもウダツがあがらず、書く物は概ね金にならず、雑誌社へ持ちこんでも返されてしまう。そういう生活がつづいては自信を失い、迷うばかりで、ウヌボレばかり先に立ち徒らに力みかえって精進潔斎、創作三昧、力めば力むほど空疎な駄文、自我から遊離した小手先だけ複雑な細工物ができあがるばかり、苦心のあげくにこしらえものの小説ばかりが生まれてくる。
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【茶話 大正五(一九一六)年】
往時から仏像の創作には、一刀一礼とか、精進潔斎とか
喧しく言ひ伝へられてゐるが、まんざらさうばかりでもないのはこの楽書がよく証拠立ててゐる。――と言つたところで、仏様を涜す積りではさら/\ない。仏様は何事も御存じで、知らないのは坊さんと学者ばかりである。
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【二十五年間の文人の社会的地位の進歩】
日本の文人は東京の中央で電灯の光を浴びて白粉の女と差向いになっていても、矢張り鴨の長明が有為転変を儚なみて浮世を観ずるような身構えをしておる。同じデカダンでも何処かサッパリした思い切りのいゝ精進潔斎的、忠君愛国的デカダンである。国民的の長所は爰であろうが短所も亦爰である。最っと油濃く執拗く腸の底までアルコールに爛らして腹の中から火が燃え立つまでになり得ない。
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【年中行事覚書】
越後出雲崎の旧事を収録した「出雲崎」という書に曰く、西越後の村々の婦女、毎年四月七日には精進潔斎し、八日は早天に晴れの衣を着て近き山々に行き、藤の花房ある手頃の一枝を採り還り家の仏壇に供う。米山の薬師へ捧ぐる意にて当日餅団子を作り、業を休むは古来の習なり。此風慶長頃特に盛んにしてあるいは
奢侈の傾あり、
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【中国怪奇小説集 白猿伝・其他】
「昨夜わたしが山の下を通ると、仏のひかりを見た。日をさだめて
精進潔斎をして、尊い御仏を迎えることにしたい」
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【随筆 宮本武蔵】
「三十五箇条」
というのが、それである。
なお有名な、彼の「五輪書」は、翌々年の寛永二十年、熊本郊外の岩殿山の洞窟にこもって、
精進潔斎して、書いたもので、彼の死す、前々年の著述である。
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Last updated : 2024/06/28