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正真正銘
しょうしんしょうめい しょうじんしょうめい |
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作家
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作品
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森鴎外 |
【青年】
「ゆっくりなんだか譲歩するような、 「さっきの小説の先きはどうなるのですか」と、純一が問うた。 「いや。大変なわけさ。相手に出て来る女主人公は正真正銘の |
芥川龍之介 |
【あばばばば】
「朝日を、――こりや朝日ぢやない。」「あら、ほんたうに。――どうもすみません。」 猫――いや、女は赤い顔をした。この瞬間の感情の変化は正真正銘に娘じみてゐる。それも |
坂口安吾 |
【古都】
たゞ、問はず語りに訊いたところでは、主婦は昔どこか売店の売子をしてゐて、親爺がこれに熱をあげて、口説き落したのだと言ふ。売子の頃はいくつぐらゐだつたのか、それも訊いてみなかつたが、騙されたのですがな、と主婦は言ふ。親爺は昔札つきの道楽者で、たらしこまれたのだと言ふのだが、ほんとはどうだか分りやしない。だが、親爺は、 |
中島敦 |
【虎狩】
私は虎狩の話をしようと思う。虎狩といってもタラスコンの英雄タルタラン氏の獅子狩のようなふざけたものではない。正真正銘の虎狩だ。場所は朝鮮の、しかも京城から二十里位しか隔たっていない山の中、というと、今時そんな所に虎が出て
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牧野富太郎 |
【植物一日一題】
これは夕顔の名を冐しているが、その正しい称えは夜顔( |
寺田寅彦 |
【生ける人形】
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北大路魯山人 |
【なぜ作陶を志したか】
そこで手元に窯を築き、轆轤場を置く必要を生じ、昭和三年春、大船在山崎に窯を築くに至ったのである。たとえ助手数人を要するとしても、正真正銘の自作というものが自分の窯から生まれ出ることになった。さて、やってみると、土をいじるとか、絵を描くとか、窯に詰め込むとかいう技法上のことは案ずるより産むが易かった。星岡茶寮で使用している食器の悉くはみな自分の作品である。それには青磁、信楽、唐津、朝鮮刷毛目、古瀬戸、赤呉須等略一通りは揃っている。
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織田作之助 |
【わが町】
「言うちゃなんやけど、今日まで生命があったのは、こら神さんのお蔭や。こないだの山崩れでころッと |
石川啄木 |
【雲は天才である】
自分から云はせると、校長と謂ひ此男と謂ひ、栄養不足で天然に立枯になつた朴の木の様なもので、松なら枯れても枝振といふ事もあるが、何の風情もない。彼等と自分とは、毎日吸ふ煙草までが違つて居る。彼等の吸ふのは枯れた橡の葉の粉だ、辛くもないが甘くもない、 |
江戸川乱歩 |
【怪人二十面相】
それからあとは、ご承知のとおりです。お話をうかがってみると、わしはたった五千円の礼金に目がくれて、まんまと二十面相のやつの替え玉に使われたというわけですね。いやいや、替え玉じゃない。わしのほうがほんもので、あいつこそわしの替え玉です。まるで、写真にでもうつしたように、わしの顔や服装を、そっくりまねやがったんです。 それがしょうこに、ほら、ごらんなさい。このとおりじゃ。わしは |
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