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殊域同嗜
しゅいきどうし
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作家
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作品
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【渋江抽斎】
或る時ドイツのバルテルスの『文学史』の序を読むと、バルテルスが多く書を読もうとして、廉価の本を渉猟し、『文学史』に引用した諸家の書も、大抵レクラム版の書に過ぎないといってあった。わたくしはこれを読んで私かに
殊域同嗜の人を獲たと思った。それゆえわたくしは漢籍においても宋槧本とか元槧本とかいうものを顧みない。『経籍訪古志』は余りわたくしの用に立たない。わたくしはその著者が渋江と森とであったことをも忘れていたのである。
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Last updated : 2024/06/28