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衆議一決
しゅうぎいっけつ |
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作家
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作品
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夏目漱石 |
【三四郎】
その時三四郎は与次郎に口を添えて極力先生を賞賛しろという話である。そうしないと、与次郎が広田の |
森鴎外 |
【堺事件】
二人は一同を呼び起した。どうしても起きぬものは、肩を掴まえてこづき廻した。一同目を十六人は |
太宰治 |
【右大臣実朝】
橋の本願人の重成入道さまは、すぐ後に牧の方さま等と悪逆の陰謀をたくらみ、これまたかんばしからぬ死に方をなさいましたし、あれと言ひこれと言ひ、どうも不吉だ、あの橋には、まことにいやな怨霊がつきまとつてゐるといふ事が主なる理由で、修理見合せと衆議一決いたしまして、それを将軍家の御前に於いて披露いたしましたところが、将軍家はその時には、あのいつものお優しい御微笑もなさらず、一座の者に襟を正さしむるほどの厳粛なお態度で、
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菊池寛 |
【小田原陣】
天正十八年正月二十日に、氏政、氏直父子は一門宿将を小田原に招集して、評議をやって居る。初めは三島から黄瀬川附近まで進撃し、遠征の敵軍を |
岸田國士 |
【野上君の処女戯曲】
「夢を喰ふ女」は野上彰君の最初の戯曲だといふことだが、私は作者自身に朗読してもらひ、第一幕ですでにその凡手でないことを感じ、ところどころ散漫な部分はあるにはあるが、ともかく、最後まで楽しんで聴くことができた。かういふことはめつたにないことである。私は、文句なく及第点をつけた。そのことが作者にとつていゝことであることを祈る。文学座が衆議一決、これを上演目録の中に加へたことも、私の口添へといふよりは、この作の力であると信じる。
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牧野信一 |
【喜劇考 (吾が、アウエルバツハの一節)】
はぢめはゴルキーの「夜の宿」の一場に仕様かといふ話も出たが、いろいろな反対が出て沙汰止みとなり、後に「アウエルバッハの酒場」といふことに衆議一決した。これなら、舞台の上でほんとうに酒を呑み、ほんとうに酔つ払つて、おしやべりをし、喧嘩をすれば好いのだから――普段とあまり変りはないだらう――と。
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坂口安吾 |
【イノチガケ ――ヨワン・シローテの殉教――】
昔チイナも切支丹を禁じてゐたが今は国禁を解いて天子の使が来てゐるし、スイヤムも亦同断である。ひとりヤアパンニヤのみ国禁すでに年久しいが、先づメッショナリウスを送つて訴へ、次にカルデナアルを公使として遣したら国禁を解くことができるかも知れない、と衆議一決、シドチが選ばれて来たものであると言ふのであつた。
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寺田寅彦 |
【箱根熱海バス紀行】
つい先日バラの苗やカンナの球根を注文するために目録を調べたときに所在をたしかめておいた某農園がここだと分かった。つまらない「発見」であるが、文字だけで得た知識に相当する実物にめぐり合うことの喜びは、大小の差はあっても質は同じようなものらしい。子供等もこの発見にひどく興味を感じて、帰路にもう一遍よく見定めようということに衆議一決した。
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岡本かの子 |
【ドーヴィル物語】
お蔭であの娘の居た三ヶ月間、このドーヴィルは浮き浮きとして金も余計に落ちました。だが此処の季節ももう直き閉じますし、それにこの上あの可愛ゆい娘に居られたらわたし達は愛国心に |
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