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周章狼狽
しゅうしょうろうばい |
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作家
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作品
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太宰治 |
【富嶽百景】
「おい、見給へ。できてないよ。」能因法師は、茶店のハチといふ飼犬に吠えられて、 「だめだねえ。やつぱり。」私は、がつかりした。 |
寺田寅彦 |
【火事教育】
しかしこのできるはずのことがなかなか容易にできないのは多くの場合に群集が |
二葉亭四迷 |
【浮雲】
「お勢さん」ト云いながら昇が 「 ト云ッて全く |
菊池寛 |
【賤ヶ岳合戦】
柴田勝政は三千余騎で、賤ヶ岳の峰つづき堀切辺りで殿戦して居たが、兄盛政から再三の退軍を命ぜられたので、引取る処を秀吉軍の弓銃に会い、乱軍となって八方に散った。落ちて行くうちに不意に秀吉の千成瓢箪が行手に朝日を受けて輝き立って居るので、周章狼狽した。秀吉この有様を見て居たが、すは時分は今ぞ、者共かかれと下知し、自ら貝を吹立てた。
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織田作之助 |
【可能性の文学】
サルトルの「アンティミテ」(水いらず)という小説を、私はそんなに感心しているわけでもないし、むしろドイツのケストネルが書いた「ファビアン」の方にデフォルムの新しい魅力を感ずるし、日本の実存主義運動などが、二三の反オルソドックス作家の手によって提唱されたとしたら、まことに滑稽なことになるだろうと思う。まして私たちが実存主義作家などというレッテルを貼られるとすれば、むしろ周章狼狽するか、大袈裟なことをいうな、日本では抒情詩人の荷風でもペシミズムの冷酷な作家で通るのだから、随分大袈裟だねと苦笑せざるを得ない。
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樋口一葉 |
【別れ霜】
はゞやと |
中里介山 |
【大菩薩峠 年魚市の巻】
善良なる村の紳士淑女も、秀才も、 |
国枝史郎 |
【剣侠】
「秩父の山にゃア熊や狼が、ソロソロ冬も近付いて来た、餌がねえと吼えながら、ウロウロ歩いているだろう。狙い撃ちにして撃ち殺し、熊なら胸を裂き肝を取り、皮を剥いで足に敷く、秩父香具師の役得だア。手練れた鉄砲にゃア狂いはねえ! 野郎来やがれ、切り込んで来い! 定九郎じゃアねえが二ツ弾、胸にくらって血へどを吐き、汝それ前にくたばるぞよ! 来やアがれ――ッ」とまくし立て、まくし立てながらも手に入った早業、いつか火縄に火を付けていた。「待て待て |
林不忘 |
【丹下左膳 乾雲坤竜の巻】
歩き出していた「 |
吉川英治 |
【三国志 望蜀の巻】
「張飛だっ」名を聞いただけでも、諸将は 「丞相の危機。近づけては」と、あわてて、鞍もない馬へ飛び乗り、猛然、駈け寄ってきた張飛の前に立って戦い、ややしばし、喰い止めていた。 |
谷崎潤一郎 |
【恐怖】
「君、君、僕は今切符を切って貰ったんだが、少し待ち合わせる人があるから、此のあとへ乗るんだ。」掛りの男にこう |
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