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随喜渇仰
ずいきかつごう |
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【神神の微笑】
それでも彼等の夢に見える、大日如来の姿の中(うち)には、印度仏(ぶつ)の面影(おもかげ)よりも、大日貴が窺(うかが)われはしないでしょうか? 私(わたし)は親鸞(しんらん)や日蓮(にちれん)と一しょに、沙羅双樹(さらそうじゅ)の花の陰も歩いています。彼等が随喜渇仰(ずいきかつごう)した仏(ほとけ)は、円光のある黒人(こくじん)ではありません。
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幸田露伴 |
【五重塔】
中には徒弟の怜悧(りこう)なるが自ら奮つて四方に馳せ感応寺建立に寄附を勧めて行(ある)くもあり、働き顔に上人の高徳を演(の)べ説き聞かし富豪を慫慂(すゝ)めて喜捨せしむる信徒もあり、さなきだに平素(ひごろ)より随喜渇仰の思ひを運べるもの雲霞の如きに此勢をもつてしたれば、上諸侯より下町人まで先を争ひ財を投じて、我一番に福田(ふくでん)へ種子を投じて後の世を安楽(やす)くせんと、富者は黄金白銀を貧者は百銅二百銅を分に応じて寄進せしにぞ、
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田山花袋 |
【ある僧の奇蹟】
女は合掌して涙を流してゐる。そしてその前にゐる一人の乞食坊主――汚い坊主が神か仏でもあるやうに、それに向つて随喜渇仰(ずゐきかつかう)してゐる。
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蒲原有明 |
【夢は呼び交す ――黙子覚書――】
鶴見はそのおぎろなき慈悲に身を染めて、さながら如来智をでも授かったように他念なく随喜渇仰(ずいきかつごう)していたものである。その時である。ふと、ちらちらする動きを感じた。
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宮本百合子 |
【今日の文学の鳥瞰図】
横光利一氏が本年一月『改造』に発表した「厨房日記」は日本的なるものとして又人間の知性の完全無欠な形として、封建時代の義理人情を随喜渇仰する小説であって、常識ある者を驚かしたが、当時にあっては、彼の復古主義も情勢の在りように従って「紋章」の中に茶道礼讚として萌芽を表しているに止った。
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中里介山 |
【生前身後の事】
高田実の荒尾譲介なるものはその当時よりは遙に肥えた今の余輩の観劇眼をもってしても絶品であるに相違ない、あれは正に空前絶後といってよろしい、我輩の高田実崇拝はその時から始まってその後本当に血の出るような小遣を節約しては彼の芝居を見たものだ、そうして愈々(いよいよ)彼が非凡なる一代の名優であることに随喜渇仰した次第である、併し高田の有ゆる演出のうち矢張り荒尾譲介が最も勝れていたと思う、
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中里介山 |
【大菩薩峠 弁信の巻】
この連中、何程の信仰心と、清浄心を持っているかは疑問だが、この際、お祓いをしてやろうという神主様の好意には随喜渇仰の有難味を感じたと見え、それから神主のために祓いの座を設け、有合せではあるが、なるべく清浄な青物類を神前に盛り上げ、御幣(ごへい)も型の如くしつらえました。
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木下尚江 |
【火の柱】
「御尤(ごもつとも)至極(しごく)、であればこそ、松島大明神と斯(か)く随喜渇仰致すでは御(お)わせんか――ドウしたのか、花吉、ベラ棒に手間が取れる」
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