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頭脳明晰
ずのうめいせき |
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作家
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作品
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坂口安吾 |
【総理大臣が貰つた手紙の話】
然し貴殿は旧来の偏見にとらはれて、他人の物を黙つて失敬することを悪事也と判断せられるかも知れない。頭脳明晰な人士もこの偏見に限つて疑らないのが奇妙であるが、そのために世人の生活はどれほど歪められ傷められてゐるか知れないのである。
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甲賀三郎 |
【支倉事件】
尚外務書記官を兼ねているのでも分る通り英姿颯爽、温容を以て人に接し、辞令企まずして巧で、加うるに頭脳明晰眼光よく紙背に徹する明(めい)のある人だったが、刑事裁判に長たることはこの支倉事件を以て始めとして且つ終りだった。たった一度の裁判に本事件の如き刑事裁判始まって以来の屈指の難事件に当ったのは彼の不幸か将(は)た幸か。加うるに本件の告発者たる神楽坂署長庄司氏は年来の旧知である。審理は慎重の上にも慎重を重ねる必要がある。宮木氏は、実に本件に於て彼の刑事裁判上の智嚢を傾倒して終(しま)ったので、よく本事件を裁断し得たのは、頭脳明晰にして精桿の気溢るゝ如き彼なればこそであろう。
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宮本百合子 |
【新しい抵抗について】
一つの学校の中で、優秀な細胞があり、自治会があり、そこに属す学生はすべて頭脳明晰だということだけが、その学校全体の学生の精神水準を示すとは云いきれないし、日本の青年の進歩の総和的な標準だとはいえません。
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夢野久作 |
【ドグラ・マグラ】
そうして彼女たちが、ほかの事を考えなければ考えないほど……単純な反射交感の仕事だけに一心不乱になればなる程、全身の反射交感機能が敏活、迅速を極めて行く。アタマが疲れない。チラチラしなくなる。頭脳明晰……シーク……ホガラカという事になって行くのだ。ナント簡単明瞭ではないか。アタマが、アンポンタン・ポカンとなるではないか。 吾輩……アンポンタン・ポカン局長はここに於て明言する事が出来る。 この簡単明瞭なる脳髄局のアンポンタン・ポカン式、反射交感組織にシャッポを脱いで、頭脳明晰……意識ホガラカとなったアンポンタン諸君のアタマならば、最早(もはや)、二度と再び脳髄のトリックに引っかからないであろう。 |
海野十三 |
【宇宙戦隊】
帆村荘六が、山岸中尉の隊からはなれ、新しく作られたミミ族研究所長に就任したのは、この際まことに結構なことであった。帆村は、山岸少年を連れていった。そのほかに、頭脳明晰な科学者を十数名集めて、このミミ族研究所は、いそがしく発足したのであった。 |
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