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断崖絶壁
だんがいぜっぺき
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作家
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作品
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【逃げたい心】
豊野から飯山鉄道に乗り換へて、信越国境をすぎたところに、外丸といふ重畳の山また山にかこまれた山底の村落があつて、一行はそこに下車した。そこから乗合自動車で約四里、一路松の山温泉へ行くわけであるが、乗合といつても漸く自動車一台が通るだけの断崖絶壁をうねるわけで、所謂大型の乗合は用をなさず、円タクと同じいガタ/\のフォードが走るのである。
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【俳句への道】
尤も日本の国土は南北に長くなっていて、北辺と南陲とを比べたらばよほど寒暑の差があるのではありますが、それでも寒流や暖流の関係でその寒さも相殺されて、住みよい国になっている所もあります。従って春夏秋冬の変化によって種々の現象を楽しむ心の余裕を人々は皆持っているのであります。前に言った如く山岳河海、湖沼平原、断崖絶壁、白沙青松、
飛瀑湧泉と種々雑多の変化があります。それを経とするならば、春夏秋冬の絶えざる変化を緯として、ここに錦繍の楽土が織り出されているのであります。そうしてその中に住む国民は、その緯、経で織り成された楽園に絶えず親しんでいるのであります。
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【山の人生】
比嘉春潮君の話によれば、かの島でモノに攫われた人は、木の梢や水面また断崖絶壁のごとき、普通に人のあるかぬところを歩くことができ、また
下水の中や洞窟床下等をも平気で通過する。
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【入庵雑記】
処が、此の男に兜を脱がなければならないことが、こんどは私に始つたのです。それは……誠に之も馬鹿げたお話なのですけれ共……私は由来、高い処にあがるのが怖いのです。それも、山とか岳とかに登るのではないので、例へば、断崖絶壁の上に立つとか、素敵に高いビルデイングの頂上の欄干もなにもない其一角に立つて垂直に下を見おろすとか、さう云ふ場合には私はとても堪へられぬのです。
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【火葬国風景】
その窓は大分高いところについているものらしく、そこに見える外の風景には、広々とした海原が見渡された。そして陸地は焦げた狐色をしていた。海に臨んでいるところは、断崖絶壁らしくストンと切り立っていた。その陸地の一部に大きな建物の一部が見えた。それがわれわれの普段見慣れたものと全く違い、直線で囲まれた真四角いものではなく、すべて曲線で囲まれていたのであった。
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【大菩薩峠 勿来の巻】
ああ白山――とお雪ちゃんは、子供のように、手桶を置いたまま、その白山山脈の姿に見惚れて、動けないのです。
白山の白水谷を渡る時には、籠の渡しというものがある。藤蔓を長くあちらとこちらとにかけ渡し、それに同じく藤蔓を編んだ籠を下げ、人一人ずつを乗せて、この岸よりかの岸に引渡す。岸と岸の間は、鳥も通わぬ断崖絶壁で、その下は、めくるめくばかりの深谷を、白水が泡を
噛んでいる。
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【丹下左膳 乾雲坤竜の巻】
この間、二里の小石坂。
いい眺望である。
山に沿ってうねりくねってゆく往還、片側は苗木を植えた陽だまりの丘で、かた方は切りそいだように
断崖絶壁。
まっ黒な峡にそそり立つ杉の大木のてっぺんが、ちょうど脚下にとどいている。
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Last updated : 2024/06/28