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談論風発
だんろんふうはつ |
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作家
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作品
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芥川龍之介 |
【秋】
話は食後の果物を荒した後も尽きなかつた。微酔を帯びた俊吉は、夜長の電燈の下にあぐらをかいて、盛に彼一流の |
織田作之助 |
【螢】
しぜん |
小山内薫 |
【芝、麻布】
しまいには、後輩組の武林までが酔っぱらって、「やい、小山内、貴様は藤村の前へ出ると、頭が上らないじゃないか。弱虫め。」などと罵倒するようになった。 |
岸田國士 |
【田口竹男君のこと】
ところが、この春、文学座について私は大阪へ行つたのだが、その機会に、京都で、「劇作」関係者の集りがあり、その席で久しぶりに彼に会つた。重患のあとと聞いてゐたのに、案外に元気な様子をしてゐたので安心したばかりでなく、その話し方も別人のやうに活溌で、翌日であつたか、内輪の者で座談会をやつた時など、ほとんど談論風発といふ概があり、希望と自信に燃えながら、新しい仕事に立向はうとしてゐるらしかつた。
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岡本かの子 |
【鶴は病みき】
某日。――今日、麻川氏は終日 |
宮本百合子 |
【道標】
「わたしたち、寝坊してしまって……」「いや、いいんです。私どもだって、さっき起きたばっかりなんですから……しかしソヴェトの人たちには、とてもかないませんね、実に精力的ですからね。夜あけ頃まで談論風発で、笑ったり踊ったりしているかと思うと、きちんと九時に出勤しているんだから……」 |
坂口安吾 |
【青春論】
何事も勝負に生き、勝負に徹するということは辛いものだ。僕は時々日本棋院の大手合を見物するが、手合が終ると、必ず今の盤面を並べ直して、この時にこう、あの時にはあの方がというような感想を述べて研究し合うものである。ところが、勝った方は談論風発、感想を述べては石を並べその楽しそうな有様お話にならないのに、負けた方ときたら石のように沈んでしまって、まさに永遠の恨みを結ぶかの如く、釈然としないこと甚だしい。
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甲賀三郎 |
【血液型殺人事件】
全く、両博士のように、故郷を同くし、中学から大学まで同じ級で、同じ道を進み、卒業後も肩を並べて、同じ学校の教授の席を占めているという事も珍らしいが、その性格が全く正反対なのも珍らしいと思う。毛沼博士は表面豪放で磊落で、酒も呑めば、独身の関係もあるが、カフェ歩きやダンスホール通いもするし、談論風発で非常に社交的である。だから、誰でも直ぐ |
国枝史郎 |
【小酒井不木氏スケッチ】
氏の創作を読んでいると、早く文章に綴らなかったら、材料が何処かへ逃げて行きそうだと、心配して書いているような、性急の所が窺われると、或る軽快なD・S作家が、曾て本誌で指摘したが、会話の中にも夫れが見られるが、是は欠点では無い。氏が早口になるや否や、田園の長者も博士も消えて、俄然大学の書生さんが、書斎一杯に拡がるのである。何んと愉快なことでは無いか。だが談論風発を、もし誰かが予想して、氏の書斎を訪問したら、例外無しに裏切られるだろう。一つは体を
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中里介山 |
【大菩薩峠 弁信の巻】
松島の月も心にかかり候へども、この辺まで来ては白河の関、安達ヶ原、 |
吉川英治 |
【新書太閤記 第二分冊】
「お覚悟あるなら、腰すえて飲もう」多くは飲まないが、話が尽きないのである。犬千代は談論風発であったから、藤吉郎のほうがどうしても聞き手になった。藤吉郎はまた誰とはなす時でも、聞き上手であった。 |
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