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多情多恨
たじょうたこん |
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作家
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作品
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島崎藤村 |
【桃の雫】
古い東洋文學の一面といふものは、さうした多情多恨の文字で滿たされてゐる。そこには、香魂とか、香骨とかの言葉が拾つても/\盡きないほどある。そして、どうかして得たいと思ふさういふ笑のためには、千金をなげうつことも惜しまなかつたやうな人や、高い地位勢力を利用したやうな人や、才智腕力の衆にすぐれた人や、又は情人なぞのかず/\の數奇な生涯が語つてある。
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大町桂月 |
【月の隅田川】
香峰は好男子にして、多情多恨の才子なり。端艇の選手にて、常に墨陀に遊びけるが、その粹な角帽姿は、墨陀の教坊を動かしぬ。名たゝる美人に思はれて契りかはしけるが、いよ/\卒業の曉に到れば、浮世の風は二人につらし。
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吉井勇 |
【酔狂録】
彼の女の話に依つて、私は始めて彼の女が私生児と云ふ悲しい運命の星の下に、この世に生れて来たものであると云ふことを知つた。彼の女の母はやはり狭斜の巷に育つたもので、多情多恨の時を過ごした果は、今では東京にもゐられなくなつて、遠く中国筋の或る港街に老妓としての侘しい月日を送つてゐた。
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内田魯庵 |
【二葉亭余談】
女の写真屋の話はそれ |
中里介山 |
【大菩薩峠 白雲の巻】
感 |
吉川英治 |
【三国志 桃園の巻】
「きのうお言葉を伺って、もう自分らもあなたの心事を疑うような気もちは抱いておりません。むしろ大丈夫の多情多恨のおこころを推察しておりますよ。例えば、私が酒を愛するようなものですからな」
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